牡5 JRA 田中博康厩舎 通算12戦8勝
父:Lemon Drop Kid
母:Unreachable
母の父:Giant's Causeway
前走のドバイゴールデンシャヒーン(GI)は初めての海外遠征に加え、1200メートルの距離も初めて。さすがに自分の競馬が出来ずに大敗(10着)したが、それ以前の国内戦は11戦して8勝、2着3回と抜群の安定感。今年の2戦は根岸S(GIII)、フェブラリーS(GI)と連勝してみせた。「脚元の弱かった2~3歳時に長期で休ませたのが吉と出ました」と田中博調教師。1400メートルを中心に連勝し、1600メートルの武蔵野S(22年)では最後に2着に差された事から、本質的にマイルは長いのでは?との声を囁かれたが、GIのフェブラリーSを危な気なく勝ち切り、外野の声を封じてみせた。「久しぶりの実戦になりますけど、力は出せるデキに仕上がりました」と田中博調教師は語る。
2023/03/25 メイダン 左1200mドバイゴールデンシャヒーン GI
10
2023/02/19 東京 左1600mフェブラリーS GI
1
2023/01/29 東京 左1400m根岸S GIII
1
(平松 さとし)
牡6 JRA 堀宣行厩舎 通算16戦7勝
父:American Pharoah
母:Mary's Follies
母の父:More Than Ready
前走の安田記念(GI)は12着と大敗。その前の二走はいずれも中東への遠征でドバイワールドC(GI)が12着、サウジC(GI)が3着。今年はこの3戦のみだが、芝であったり、海外遠征であったりと、いずれも敗因は考え得る。そういう面で年齢(6歳)的な衰えと決めつけるのは早計だろう。そもそもこのレースは昨年制しているし、同じように左回りのマイルのダート戦であるフェブラリーS(GI)も、2021、22年と連覇。絶好の舞台である事は疑いようがない。今回は6月の安田記念以来の競馬になるが、堀調教師は次のように言う。「函館で下地を作ってから美浦入り。(9月)28日の追い切り時点で521キロ。反応も良く、昨年(同じく安田記念以来で1着)より好仕上がりで臨めそうです」
2023/06/04 東京 芝左1600m安田記念 GI
12
2023/03/25 メイダン 左2000mドバイワールドC GI
12
2023/02/25 サウジ 左1800mサウジC GI
3
(平松 さとし)
牡4 JRA 木村哲也厩舎 通算11戦3勝
父:ドレフォン
母:アロマティコ
母の父:キングカメハメハ
昨年の皐月賞(GI)勝ち馬が、南部杯に臨む。その皐月賞では後の年度代表馬イクイノックスや、これまた後のダービー馬ドウデュースらを撃破。見事にクラシックホースの座を掌中に収めた。しかし、続く日本ダービーで7着に敗れると、その後は苦戦。天皇賞(秋)(GI)、香港カップ(GI)と9、6着。今春にはサウジアラビアとドバイでいずれもダートのサウジC(GI)、ドバイワールドC(GI)に挑んだがそれぞれ4、11着に敗れた。その後、宝塚記念(GI)9着を挟み、今回は中東以来で、国内では初めてとなるダート戦への挑戦だ。「サウジアラビアでは見せ場が充分にあり、ダート戦の目処は立ったと感じました」と木村調教師。久々の勝ち星を、砂の舞台で掴めるか。期待したい。
2023/06/25 阪神 芝右2200m宝塚記念 GI
9
2023/03/25 メイダン 左2000mドバイワールドC GI
11
2023/02/25 サウジ 左1800mサウジC GI
4
(平松 さとし)
牡5 兵庫 新子雅司厩舎 通算23戦11勝
父:エスポワールシチー
母:ビアンコ
母の父:ウォーニング
前走の西日本交流重賞・園田チャレンジカップは、序盤から後続馬に突かれる形となったが、そんなプレッシャーを物ともせず、向正面からもう一段ギアを上げて加速。ゴール前では流すほど余裕十分の手応えで勝利を収めた。「自分のペースを守ってシッカリ競馬ができていましたし、走破時計も上々。良い気合付けができたのではと思っています」と管理される新子雅司調教師も秋初陣の走りに合格点の評価だった。昨年の南部杯では4着に敗れたが、勝ち馬とは0秒2差。他の上位馬よりインコースで窮屈な立ち回りになっていた点を考慮しても、その差は僅かだったように感じられた。「園田よりも軽い盛岡の馬場ならトップクラス相手でも捌きひとつで勝負できる感触はありました。距離もマイルぐらいが合っていると思います」と師も同舞台への確かな手応えを掴めた様子。仕上がりに関しても「昨年に比べて、今年は追い切りでもシッカリ動くようになってきました。涼しくなってきて調子も上がってきています」と談。ビッグタイトル制覇へ期待が高まる。
(中司 匡洋)
牡4 JRA 音無秀孝厩舎 通算13戦3勝
父:ハーツクライ
母:シェイクズセレナーデ
母の父:Unbridled's Song
叩き2走目で臨んだ前走の帝王賞は8着。JpnI・1着、GI・2着の得意舞台ということを考えると物足りない結果だが、勝負どころで勝ち馬と一緒に追い上げにかかった時の加速に復調の兆しはあった。内容だけを見ればスタミナ切れとも取れ、それは前々走の平安Sや3走前の川崎記念も同様。デビュー以来、栗東の坂路で何度も半マイル50秒台を出しているスピードの持ち主でもあり、距離短縮がプラスに働く可能性は十分にある。9月半ばから栗東で時計を出し、9月27日の栗東CWでは手先の軽い脚捌きで併走馬を楽々とパス。仕上がりの良さを窺わせる。船橋、中京、川崎と左回りで好走歴がないのは心配だが、大型で器用ではないだけに、ワンターンの舞台は合うかもしれない。
(競馬ブック・坂井直樹)
牡8 大井 福永敏厩舎 通算35戦7勝
父:トビーズコーナー
母:ラヴソースウィート
母の父:スペシャルウィーク
2021年の武蔵野ステークスを含め、JRAで6勝。かしわ記念で2度の2着、マイルチャンピオンシップ南部杯で3着、さらにUAEでのゴドルフィンマイルで4着と、ダートのマイル戦に高い適性を示してきた。今夏に大井へ移籍。その初戦となった川崎のオープン特別で勝利を収め、ここへ駒を進めてきた。「当初からここを目標に調整してきました。前走は少頭数の瞬発力勝負になったのでギリギリでの勝利でしたが、使ったぶんの上積みはあるし、ジョッキーも『厳しい流れになったほうがいいと思う』と話してくれています。盛岡も経験しているので頑張ってほしいですね」と福永敏調教師。自在に立ち回れるセンスの良さは健在。強豪ぞろいのJpnIでも好勝負になる。
(大貫 師男)
牝5 岩手 佐藤祐司厩舎 通算26戦12勝
父:タートルボウル
母:ミリオンハッピー
母の父:アグネスタキオン
昨年、ゴールデンヒーラーは青藍賞優勝から南部杯へ挑戦。初のJpnIだったが、メンバー最速タイの上がりを駆使し、5着と善戦した。続いてJBCレディスクラシックへ出走予定だったが、無念の取り消し。その後、北海道で休養に入り、今年2月に帰厩。陣営は一回り大きくなった姿を見て喜び、復帰戦・栗駒賞を完勝。順風満帆かに映ったが、シアンモア記念、みちのく大賞典と連続着外。前途に暗雲が立ち込めたが、フェアリーカップ、青藍賞を圧勝。ようやく本来の『強さ』を取り戻した。佐藤祐司調教師「一時は引退も覚悟したのでホッとした。どんな条件にも対応できるが、ベストは左回り1600m」。もちろん目指すのは昨年より上の結果だ。
(松尾 康司)
注記
当ページは、10月4日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。