注目馬情報 Attention

パッションクライ

牡2 北海道 山口竜一厩舎 通算4戦3勝

父:アジアエクスプレス
母:グラッドクライ
母の父:キッケンクリス

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4月開幕から有力馬がデビューするホッカイドウ競馬で、5月に入ってから能力検査を受け、7月に初戦を迎えるスケジュールは比較的遅い。「元々骨に疾患のある(ボーンシスト)馬なので、成長を促しながら調教を積んでいきました。しっかり追い切るまでの体の強さはなく、長めの距離を乗りながら、坂路では他馬に比べれば軽めの調教でレースに挑んでいます」と、山口竜一調教師。まだ芯が入っていない状況ながら、2戦目で距離を延ばし、後に平和賞を制したカプセルに肉薄。そして、1700mの特別を快勝した勢いで挑んだサンライズカップで、無敗の重賞ウィナーであるブラックバトラーを退け、初タイトルを手にした。「JRA勢は強力ですし、地元勢の反撃もあると思いますが、まだまだ良化の余地があるパッションクライの底力を見せたいですね」と、ダートグレード制覇に意欲を燃やす。

(古谷 剛彦)

フォーエバーヤング

牡2 JRA 矢作芳人厩舎 通算1戦1勝

父:リアルスティール
母:フォエヴァーダーリング
母の父:Congrats

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10月14日の京都ダート1800mでデビュー。スタート直後にややモタついたが、すぐにスピードに乗って好位。勝負どころの手応えも十分。直線を向いてから追い出されると反応良く抜け出し、終わってみれば4馬身差の圧勝だった。時計が出にくい当時の馬場状態を考えると1分54秒8は優秀。それでいてラスト2Fは12秒8→12秒2という加速ラップ。まだまだ余力を残してこのパフォーマンスならば、相当な器であることは間違いない。キックバックや馬込みを経験し、難なく対応できた点も、ここでは大きな強みになりそう。その初戦がやや余裕を残した仕上がり。大型馬でもあり、叩いた上積みも大きい。コース替わりや相手強化など試練はあるが、それらも乗り越えられるだろう。

過去3走の競走成績

(競馬ブック・広瀬健太)

エストレヤデベレン

牡2 JRA 武幸四郎厩舎 通算1戦1勝

父:エピファネイア
母:レゼトワール
母の父:ファスリエフ

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ここまで1戦1勝の実績。522キロとかなりの大型だが、胴が長めの体形で極端な太め感のないデビュー戦となった。レース序盤は中団から。向正面でジワッと進出し、3角では先頭に。マクッてくる馬がいて勝負どころは2頭並びの形になったが、直線は力強く突き放して7馬身差の圧勝。1分55秒8の勝ち時計も悪くない部類のものだった。大型でトビも大きめとあり、地方競馬の中でもコースが広い門別は合っていそうなイメージがある。10月25日、栗東CWコースでの調教はラスト11秒3の鋭い反応を見せて年長馬に先着。とてもいい動きだった。腹回りには多少余裕が感じられたが、このあと長距離輸送があるだけに、ちょうどいい仕上がりに持ってこれそう。

過去3走の競走成績

(競馬ブック・青木行雄)

ブラックバトラー

牡2 北海道 田中淳司厩舎 通算3戦2勝

父:シニスターミニスター
母:アズマガール
母の父:キングカメハメハ

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6月15日に行われた1700mのフレッシュチャレンジで、後続に2秒0の大差をつけて逃げ切った。個人的に計測していたレースラップでは、最初から最後まで1F13秒台前半のラップを続けて走り切っていたが、2歳6月のダート中距離ではなかなかマークできない。それだけ心肺機能に優れた馬だと言える。ブリーダーズゴールドジュニアカップは、好位内で砂を被っても怯まず、直線で外に持ち出すとカプセルを難なく差し切り、2戦目であっさりと重賞制覇を飾った。サンライズカップは2着に終わったが「重賞を勝ったとはいえ、まだキャリアが浅い馬ですから、経験値の差が出た印象です。前走後も順調で、22日に坂路で併せ馬(3F37秒4-1F13秒3)を消化しています。JRA勢は例年以上に揃いましたが、地の利を活かして頑張りたいですね」と田中淳司調教師。

(古谷 剛彦)

サンライズジパング

牡2 JRA 音無秀孝厩舎 通算2戦1勝

父:キズナ
母:サイマー
母の父:Zoffany

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ここまで2戦1勝。ダートに替わった前走で初勝利を挙げており、高い適性を見せつけた。勝ち時計も今秋の阪神開催2歳戦では最速。高い能力を秘めているのは間違いないが、まだかなり若さを残しているのが課題。そのレースでも手前の変換が早過ぎて4角で外側に斜行。制裁を課されてしまっている。10月25日、栗東CWでの調教も4角は逆手前で入っていた。それだけに初めての門別にすんなりと対応できるかどうか。そのあたりはポイントとなってきそうだが、カーブが緩いコース設定というのは有り難い材料だろう。1週前追い切りでジャパンダートダービーの勝ち馬ノットゥルノに先着しているくらいだから、仕上がりそのものはかなり良さそう。

(競馬ブック・青木行雄)

ティントレット

牡2 北海道 柳澤好美厩舎 通算4戦1勝

父:ホッコータルマエ
母:マニエリスム
母の父:ゼンノロブロイ

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ホッカイドウ競馬は、2歳中距離の新馬戦(フレッシュチャレンジ)が5月にはスタートする。今年は17日の第4R、1700mで施行されたが、最初の勝ち馬がティントレットだ。2番手から抜け出し、2着ルクスシールズに5馬身差の圧勝。勝ち時計は1分51秒5だったが、昨年同じ時期のフレッシュチャレンジと比較すると、4秒0も速いタイムを記録した。砂が替わった影響はあるにしても、そのパフォーマンスは驚異的だった。ただ、2戦目以降は発馬に課題を見せ、本来の実力を発揮できていない。前走後も、社台ファーム認定厩舎で調整され、13日に牧場の坂路で3F37秒2-1F12秒2をマーク。直前は門別に移動し、競馬場の坂路で追い切る予定。過去3回のJBC2歳優駿のうち2勝している石川倭騎手との新コンビで、デビュー戦で見せた輝きを取り戻せるか。

(古谷 剛彦)

フォーディアライフ

牡2 JRA 武幸四郎厩舎 通算5戦1勝

父:ドレフォン
母:ディアマイダーリン
母の父:ハーツクライ

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デビュー3戦は芝。前には行けるがワンペースで流れ込むような内容が続いていたこともあり、4戦目で舞台をダートへ。出脚良く先手を奪うと4角で後続を離し、直線入り口では気を抜くようなそぶりを見せながらもしっかり押し切った。母ディアマイダーリンは2015年の船橋・クイーン賞の勝ち馬で、当時が初ダート。血統的にも納得の変わり身と言える。昇級戦のプラタナス賞は直線半ばで先団からジリジリと後退。現状ではダートでも決め手を要求されると厳しいよう。その点では力のいる門別のダートはいいはず。間隔を詰めて馬体も締まり、良化も窺わせる。初勝利の内容なら距離はこなしそう。スタートは安定しているだけに、先行しての粘り込みがあっても驚けない。

(競馬ブック・坂井直樹)

モアリジット

牡2 JRA 西村真幸厩舎 通算5戦1勝

父:ロードカナロア
母:インフレキシビリティ
母の父:Scat Daddy

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ここまで芝のレースばかりを使われ5戦1勝。出遅れて競馬にならなかった初戦は参考外の一戦。先行できた2戦目で2着と一変した走りを見せると、3戦目は少頭数とはいえ、差す競馬で初勝利。昇級後の2戦で結果は出ていないが、芝、ダートを問わないロードカナロア産駒で、母方にはアメリカを代表する種牡馬がズラッと並び、更に4代母の産駒にはBCディスタフ、ケンタッキーオークスなどGIを7勝した名牝アシャドがいる血統背景は魅力的。調教ではファントムシーフなどオープン馬のパートナーを務められるほどで、遜色のない動きを見せることもしばしば。ウッドチップでの力強い走りをダート戦で生かせれば、上位争いをしても驚きはない。

(研究ニュース・石井大輔)

注記

当ページは、10月29日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。