データ分析 Data Analysis

2024JBCクラシックへ続く舞台

新たなダート路線の体系整備により、川崎記念JpnI、名古屋大賞典JpnIIIといった当レースの前後に組まれていたレースの開催時期が大きく変動した。今後は4月に行われる川崎記念JpnIのステップレース的な位置づけになるとともに、今年佐賀で初開催となるJBCクラシックJpnIと同一舞台(佐賀2000m)で争われることもあり、出走馬の傾向にも変化がでるかもしれない。ここでは2014~23年の過去10回の結果から傾向を探っていく。

3着以内はすべてJRA

いずれもJRAが1~3着を独占し、うち5回は掲示板内も独占(2015、16、20、21、23年)している。地方所属の4着馬5頭のうちもっとも勝ち馬に迫ったのは14年オオエライジン(兵庫)でコンマ8秒差だった。23年の地方最先着は4番人気で6着のラッキードリーム(兵庫)。前走の東京大賞典GIでは勝ち馬と1秒5差(7着)だったが、2秒6に差を広げられてしまった。[表1]

[表1]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 10 10 10 19 20.4% 40.8% 61.2%
佐賀 0 0 0 38 0.0% 0.0% 0.0%
上記以外 0 0 0 29 0.0% 0.0% 0.0%

JRA馬の人気薄に注意

1番人気は4勝、2着2回、3着3回で3着内率90.0%。3着以内を確保できなかった2016年も4着と信頼度は非常に高い。1~3番人気が計9勝で、毎年3着以内に2頭以上入っており、3着以内独占も3度。ただし19年以降は5回連続で5~6番人気が2着か3着に食い込んでいる。人気薄のJRA馬の好走にも注意したい。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 2 3 1 40.0% 60.0% 90.0%
2番人気 3 3 1 3 30.0% 60.0% 70.0%
3番人気 2 2 3 3 20.0% 40.0% 70.0%
4番人気 1 0 1 8 10.0% 10.0% 20.0%
5番人気 0 2 2 6 0.0% 20.0% 40.0%
6番人気以下 0 1 0 65 0.0% 1.5% 1.5%

4・5歳が各3勝だが8歳以上も健闘

年齢別成績が[表3-1]だが、馬券絡みはすべてJRA馬のため、地方馬を除いた成績[表3-2]をみていく。4・5歳が各3勝で、勝率では4歳が33.3%でトップだが2着がなく、連対率・3着内率では5歳がもっとも優秀。ただ、8・9歳も3着以内に計6頭進出しており、JRA馬なら高齢でも軽視はできない。

[表3-1]年齢別成績(過去10回)

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
4歳 3 0 3 8 21.4% 21.4% 42.9%
5歳 3 4 2 6 20.0% 46.7% 60.0%
6歳 2 2 2 17 8.7% 17.4% 26.1%
7歳 1 2 0 18 4.8% 14.3% 14.3%
8歳 1 2 2 21 3.8% 11.5% 19.2%
9歳以上 0 0 1 16 0.0% 0.0% 5.9%

[表3-2]JRAのみの年齢別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
4歳 3 0 3 3 33.3% 33.3% 66.7%
5歳 3 4 2 3 25.0% 58.3% 75.0%
6歳 2 2 2 4 20.0% 40.0% 60.0%
7歳 1 2 0 3 16.7% 50.0% 50.0%
8歳 1 2 2 4 11.1% 33.3% 55.6%
9歳 0 0 1 2 0.0% 0.0% 33.3%

内枠がやや優勢

馬番別では、2015年を除く9回で1~3番のいずれかが3着以内に入り、3勝(2・3着計7回)。その他の勝ち馬はすべて6番より外から発走していた。10~12番(11頭立ての場合は9~11番)は2勝(2・3着計5回)。やや内枠優勢といえるが、極端な差はみられない。

勝つのはこういう馬!

単勝3番人気以内に支持されたJRA馬が有力。過去10回の勝ち馬はいずれも近3走以内に勝ち星があり、この戦歴があれば、地方初出走や重賞未勝利であっても通用している。レース体系が変更され、中距離JpnIへ向けてステップアップを目指す陣営の意気込みを買いたい。

(文・上妻輝行)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。