データ分析 Data Analysis

2歳最初の牝馬ダートグレード競走

過去26回でJRA所属馬が11勝に対し、地方所属馬が15勝と活躍が目立つ一戦。地方所属馬にとっては、2010年からグランダム・ジャパン2歳シーズンの対象レースとなっており、このレースの勝ち馬では18年アークヴィグラス(北海道)、21年スピーディキック(北海道)がシリーズ総合優勝を果たしている。ここでは14~23年の過去10年から傾向を見ていく。

2歳戦ゆえに波乱傾向

1番人気は3勝、2着3回で、着外が4回。1、2番人気がともに3着以内に入ったのは1→6→2番人気で決着した2016年のみ。3連単の配当を見ると、1→8→15番人気の決着で31万4190円の高配当となった14年を筆頭に、20年を除く9年で万馬券となっている。キャリアの浅い2歳戦ともあって能力の比較が難しく、波乱傾向となっている。[表1]

[表1]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3 0 4 30.0% 60.0% 60.0%
2番人気 2 1 2 5 20.0% 30.0% 50.0%
3番人気 1 2 1 6 10.0% 30.0% 40.0%
4番人気 2 2 1 20.0% 40.0% 50.0%
5番人気 0 0 2 8 0.0% 0.0% 20.0%
6番人気以下 2 2 4 95 1.9% 3.9% 7.8%

出走頭数が多い地元勢が中心

北海道所属馬が出走馬の7割超を占めており、3着内馬も30頭中21頭が北海道所属馬と、馬券圏内もほぼ同じ割合となっている。JRA所属馬は毎年出走が4頭と限られるため、過去10回のうち馬券に絡めなかった年が3回(17、19、23年)ある一方で、22年はJRA所属馬が3着以内を独占した。[表2]

[表2]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
北海道 7 90 6.3% 11.7% 18.9%
JRA 3 4 31 7.5% 17.5% 22.5%
岩手 0 0 0 2 0.0% 0.0% 0.0%

外枠(6~8枠)の好走率が高い

枠番別にみると、3着内馬30頭中21頭が6~8枠と外枠が優勢。特に6枠は3勝、2着2回、3着5回で、3着内率50.0%と好成績。また2014年15番人気3着ネガティヴ(6枠12番)、17年10番人気3着リコーデリンジャー(6枠12番)、19年11番人気3着ミナトノヨーコ(8枠15番)、23年10番人気1着モズミギカタアガリ(7枠12番)と二桁人気で馬券に絡んだ4頭はいずれも6~8枠。外枠は人気を問わず警戒しておきたい。[表3]

[表3]枠番別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1枠 0 2 0 14 0.0% 12.5% 12.5%
2枠 1 0 0 17 5.6% 5.6% 5.6%
3枠 1 0 2 17 5.0% 5.0% 15.0%
4枠 0 0 0 20 0.0% 0.0% 0.0%
5枠 1 2 0 17 5.0% 15.0% 15.0%
6枠 3 2 5 10 15.0% 25.0% 50.0%
7枠 2 1 2 15 10.0% 15.0% 25.0%
8枠 2 3 1 13 10.5% 26.3% 31.6%

JRA所属はキャリア2戦の馬に注目

JRA所属馬は戦歴が浅く、出走40頭のうち2勝馬は2頭のみで、ほか38頭は1勝馬。そこでJRA所属馬を出走回数別でみると、勝ち馬の3頭はいずれもキャリア2戦で、ほかにはキャリア3戦が2着3回、3着1回。キャリア1戦もしくは4戦以上走っている馬は1頭も馬券に絡んでいない。[表4]

[表4]JRA馬の通算出走回数別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
4戦以上 0 0 0 10 0.0% 0.0% 0.0%
3戦 0 3 1 8 0.0% 25.0% 33.3%
2戦 3 1 1 23.1% 30.8% 38.5%
1戦 0 0 0 0.0% 0.0% 0.0%

勝つのはこういう馬!

波乱が多い一戦だが、軸にするなら出走頭数が多い北海道所属馬から。JRA所属馬はキャリア2、3戦の馬であれば狙う価値がある。6~8枠に入った馬は人気薄でも狙ってみたい。

(文・吉田総一郎)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。