レースの見どころ
2024年から施行時期が移行して、年齢区分も3歳以上から4歳以上へ。それでも、船橋競馬場ダート1800mのハンデ戦という根幹の部分は変わっていないため、過去5年のデータを参考にする。好結果を残しているのはトップハンデを背負った馬。近5年で1・2・3・2・1・2着とすべて3着以内に好走。ハンデ戦とは言いながらも、実績重視の見立てで問題ない。他方、ハンデが53kg未満で馬券に絡んだのは1頭だけ。格下の大駆けを狙うのは危険だ。脚質別に見ると逃げ馬が圧倒的に優勢。4コーナー先頭に立っていた馬の最終着順は1・2・1・3・2着。信頼度はかなり高い。今年は、この条件に該当する2頭の一騎討ちムードが漂う。
今年のトップハンデは57kgを背負うこの馬。デビューから7戦無敗を誇り、昨年5月のエンプレス杯ではグランブリッジ(JBCレディスクラシック2着)を斥けて重賞初制覇。続く、ブリーダーズゴールドカップでも圧倒的なパフォーマンスでワンランク上の強さを見せつけた。それ以来の実戦になるが、中間に坂路で好タイムを連発して、直前の追い切りでは鋭い動きを披露。仕上がりに不安がないとなれば実績通りの評価でいいだろう。無敗街道を突き進む。
今年の逃げ候補最右翼はこの馬。昨年は地方競馬場で行われるダートグレードレースばかり走って(2・2・1・1)。古馬と初対戦になったJBCレディスクラシックでは、並み居る強豪達を向こうに回し、ケレン味のない逃げを打って金星を挙げた。56・5kgは未知の斤量になるが、8頭立ての少頭数で単騎逃げが見込めるメンバー構成。展開の利を味方につけられれば十分太刀打ちできる。船橋コースを2度経験している点も強みと言えるだろう。
頭の高い走法でブリンカー+シャドーロールを着用。気性の難しいタイプに映る同馬にとって、8頭立ては歓迎と言える。15頭立てで行われた東京シンデレラマイルでは終始、馬群を被ることのない位置で運んで、最後は後続に5馬身差をつけて好時計勝ち。当時と同じ吉原騎手が鞍上というのは心強い材料だ。兄シェダルが摂津盃を制したのも、姉スルーセブンシーズが宝塚記念でイクイノックスに次いで2着したのも、5歳になった年のこと。遅咲きの母系であり、同馬も2025年の飛躍が大いに期待される。
テンカジョウは通算6戦4勝、3着2回と底を見せていない魅力がある。展開が向いたとはいえ、マリーンカップでアンモシエラを撃破。地力は確かなだけに、斤量差を突いての台頭もあり得る。NARグランプリ2024・4歳以上最優秀牝馬に選出されたキャリックアリードは、これまで南関東で行われた牝馬ダートグレードレースを3戦して3・3・2着。佐賀への長距離輸送で馬体を減らした前走を度外視して、改めて注目したい。ちなみに、過去5年すべてで3着以内に食い込んでいるのが3番人気だった馬。当日の人気もチェックしておきたい。
提供 競馬ブック 善林 浩二
注記
当ページの情報は、2月10日(月)17時現在のものです。
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。