データ分析 Data Analysis

JRAと地方の3歳牝馬が2100mで激突

南関東所属馬にとっては桜花賞、東京プリンセス賞から続く牝馬三冠目の位置づけとなる。秋には3歳限定戦としてリニューアルされたマリーンカップJpnIIIが控えており、古馬との対戦となるJBCレディスクラシックJpnIを目指していく。ここでは2015~24年の過去10回の結果から傾向を探る。

近年は栗東が優勢

2015~19年の5回はJRA美浦が4勝と栗東より優勢だったが、20年以降は逆転。栗東4勝に対して美浦は23年パライバトルマリンの1勝止まりで、近年は栗東が優位だ。地方馬は12年アスカリーブル(船橋)を最後に勝利こそないが、上位争いに顔を出すことは珍しくない。JRAが馬券圏内を独占したのは過去10回で23年の1回のみ。地方馬も相手として積極的に入れておきたい。[表1]

[表1]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA美浦 5 3 1 13 22.7% 36.4% 40.9%
JRA栗東 5 2 3 8 27.8% 38.9% 55.6%
南関東 0 5 5 58 0.0% 7.4% 14.7%
上記以外 0 0 1 21 0.0% 0.0% 4.5%

勝ち馬は4番人気まで、穴は地方馬

基本的に勝ち馬は4番人気以内と考えてよさそうだが、1番人気でも勝率は30.0%と、信頼できるほどの成績を残しているとは言い難い。1~3番人気のうち2頭が3着以内に入ったのは6回(2016、17、19、20、21、23年)。ちなみに6番人気以下で3着以内に好走したのは6頭いて、18年1着ハービンマオ以外の5頭は地方馬。昨年は2着ミスカッレーラ(船橋・6番人気)、3着グラインドアウト(高知・8番人気)と地方馬が2頭上位に入った。人気薄でも地方馬の奮闘に注意したい。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3 1 3 3 30.0% 40.0% 70.0%
2番人気 3 1 1 5 30.0% 40.0% 50.0%
3番人気 1 1 2 6 10.0% 20.0% 40.0%
4番人気 2 2 0 6 20.0% 40.0% 40.0%
5番人気 0 3 1 6 0.0% 30.0% 40.0%
6番人気以下 1 2 3 74 1.3% 3.8% 7.5%

前走1・3着のJRA馬の信頼度が高い

前走着順では5勝をマークする1着馬に注目。3着馬も2勝を挙げ、前走1着馬と同じ連対率25.0%と有力候補に。対して2着馬は13頭が出走するも3着1回のみと不振。6着以下から巻き返した3頭は全てJARで、2016年1着タイニーダンサー(青竜ステークス・6着)はダートグレードで勝利歴。18年1着ハービンマオ(1勝クラス・9着)は初ダートだった2走前に未勝利を脱出。22年ラブパイロー(優駿牝馬GI・15着)は未勝利を脱出したダートに再び矛先を向けて好走した。昨年2・3着の地方馬はともに前走4着だったが、23年までの傾向を踏まえると3着以内が望ましい。[表3-1][表3-2]

[表3-1]前走着順別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
前走1着 5 5 4 26 12.5% 25.0% 35.0%
前走2着 0 0 1 12 0.0% 0.0% 7.7%
前走3着 2 3 3 12 10.0% 25.0% 40.0%
前走4着 0 1 2 11 0.0% 7.1% 21.4%
前走5着 1 0 0 9 10.0% 10.0% 10.0%
前走6着以下 2 1 0 30 6.1% 9.1% 9.1%

[表3-2]JRA馬の前走着順別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
前走1着 5 3 1 9 27.8% 44.4% 50.0%
前走2着 0 0 0 2 0.0% 0.0% 0.0%
前走3着 2 1 2 1 33.3% 50.0% 83.3%
前走4着 0 0 1 1 0.0% 0.0% 50.0%
前走5着 1 0 0 1 50.0% 50.0% 50.0%
前走6着以下 2 1 0 7 20.0% 30.0% 30.0%

迷ったら馬格がある馬

レース当日の馬体重を調べてみると480kg以上と馬格があった馬の成績が最もよく、馬体が小さくなるにつれて好走率は低下している。439kg以下になると馬券絡みは2頭に留まり、南関東牝馬二冠馬で21年2着のケラススヴィア(浦和・436kg)と22年1着グランブリッジ(435kg)のみとなっている。困った際には馬格がある馬を選択してみるのも手。[表4]

[表4]当日の馬体重別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
480kg以上 6 4 4 31 13.3% 22.2% 31.1%
440〜479kg 3 5 6 45 5.1% 13.6% 23.7%
439kg以下 1 1 0 24 3.8% 7.7% 7.7%

勝つのはこういう馬!

近年勢いづくJRA栗東を中心に考えたい。4番人気までの前走1着馬が好成績だが、6着以下からの巻き返しも視野に入れたい。父系が米国血統の馬の勝利が多く、昨年Vのアンデスビエントの父は米国のダートG1馬ドレフォン。ほかクロフネ、サウスヴィグラス、パイロ、ヘニーヒューズ、シニスターミニスター、マリブムーンらが勝ち馬の父として名を連ねている。

(文・スポーツ報知・浅子祐貴)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。