牡5 JRA 杉山晴紀厩舎 通算13戦7勝
父:ロードカナロア
母:カラズマッチポイント
母の父:Curlin
昨秋までダートでは連対を外さず根岸S、武蔵野Sを勝利。今年のフェブラリーS・5着のあとは地方へ転戦し3、3着。持てる力を考慮すればパフォーマンス的にやや物足りなさも残るが、黒船賞は上がりのかかるかなりタフな馬場と初の1周競馬。さきたま杯では一転、圧倒的にイン、前が有利な高速馬場で1枠から中団、外を回してくる競馬と情状酌量の余地はある。大トビでコーナーで器用に動ける方ではないため、小回りよりはやはり体勢を整えてから追い出せる広いコースのワンターンがベターな印象で、佐賀のコース形態、力のいる馬場に適応できるかは今回も鍵だが、うまく立ち回れるようならトップハンデでも当然勝ち負けに加わってくるだろう。
(競馬ブック・森田昌樹)
牡3 JRA 中村直也厩舎 通算8戦4勝
父:フォーウィールドライブ
母:ヤマニンプチガトー
母の父:ヤマニンセラフィム
前走の北海道スプリントCで重賞初制覇。ダッシュを利かせて先団に取りつき直線で早め先頭に。1番人気馬の追撃を何とか凌ぎ切った。最近は出遅れることが多く、2走前の天保山Sではそれが致命的に。前走もスタート五分とは言えず、やや出負け気味。少頭数だったために二の脚でカバーできたが、やはりゲートを改善することが早急の課題ではある。距離は全4勝中、3勝を挙げている1200mがベストだが、3歳オープンのバイオレットSで1400mを勝利。時にハミを噛み過ぎることがあるが、脚さえたまれば十分にこなせる範囲。門別から中2週で佐賀に遠征と長距離輸送が続く強行軍ではあるが、有力馬とのハンデ差は魅力。
(研究ニュース・日比野正吾)
牡6 JRA 岡田稲男厩舎 通算34戦7勝
父:フリオーソ
母:サイレンスラヴ
母の父:スペシャルウィーク
前走のNST賞でダート1200mのオープン3勝目。重賞ではまだ勝ち星がないが、昨年の東京スプリント、クラスターC、カペラSで2着、ドバイゴールデンシャヒーン4着と力は十分に示しており、オープンに上がってからのダート19戦で掲示板を外したのは2度だけという堅実派でもある。良、稍重、重(不良は経験なし)の3着内率がそれぞれ0.688、0.667、0.667。どんな馬場でも力を発揮できて、右回り左回りも問わない。前走を使って間がないが、27、28日には坂路で終い2ハロン15-15に近いところを乗れており、順調。活気があって暑さが堪えた様子もない。ただ、1400mは未勝利戦の1勝のみ。根岸Sの5着も少し離されており、課題はその点か。
(競馬ブック・西村敬)
セン8 兵庫 新子雅司厩舎 通算26戦8勝
父:ハーツクライ
母:シークレットアセット
母の父:Awesome Again
前走のオグリキャップ記念は、スタート直後の接触から今ひとつ自分のリズムが作れなかったようにも映ったが、同馬を管理される新子雅司調教師は「笠松の馬場自体が合っていなかったように感じました。大きいコースの方が向いている走りだと思います」と分析。その点、今回は好結果を残している佐賀が舞台。昨年の同競走は、台風の影響による延期で短期間に2度の長距離輸送を強いられたなかでの勝利だった。「これまで遠征してきたなかでは1番合っているコースだと思います。斤量57キロも背負い慣れていますし、同斤だった昨年の佐賀でのJBCスプリント(3着)を見ても不安はありません」とキッパリ。状態面に関しても「使うレースがなかったので、中間は一旦休養を挟みましたが、体は柔らかくなりました。リフレッシュ効果がありそうです」と師談。連覇へ向けて態勢は万全だ。
(中司 匡洋)
牡3 JRA 寺島良厩舎 通算7戦2勝
父:ダノンレジェンド
母:ベルミュール
母の父:キングカメハメハ
2歳時は4戦2勝。兵庫ジュニアグランプリで重賞制覇。全日本2歳優駿は2着。トップクラスの成績で3歳を迎えたが、ここまで3戦して未勝利。ただ、ヒヤシンスSは58kgの酷量が堪え、京浜盃は最後でバタッと失速したように1700mが長かった。距離短縮の兵庫チャンピオンシップで負けはしたが、見せ場十分の2着。この1戦で路線が定まったように感じる。今回のメンバーに入ると当然キャリアでは劣るが、先行して良し、差して良しと立ち回りが自在。レースにおける完成度では差を感じない。4カ月ぶりの実戦だが、中間に前走時と遜色のない時計を余力残しでマークし、気配はいい。過去5年で3歳馬は2着2回。斤量差を武器に、歴戦の古馬に挑む。
(研究ニュース・石井大輔)
牡3 高知 田中守厩舎 通算16戦8勝
父:コパノリッキー
母:バーバリアン
母の父:マンハッタンカフェ
8月3日に行われた黒潮菊花賞での2着により高知3歳三冠達成を逃がしてしまったが、戦前から陣営は夏負け気味の体調や力の必要な馬場に加え、同距離の高知優駿を勝っているとはいえスタートや折り合い面等から少々、1900mに対しての不安は口にしていた。残念だったのは確かだがまだまだ大きな夢を抱かせてくれる素材であるのは間違いない。大幅な上積みまでは望みづらいものの前走後も在厩で乗り込まれており順調な調整過程。メンバーレベルは当然、一段と強化されるが、佐賀1400mは4走前のネクストスター西日本で快勝を飾った舞台であり距離短縮と斤量53キロも好材料に成り得る。今後の方向性を探る観点からも意義あるチャレンジと言えるだろう。
(風間 恒一)
牡3 JRA 大久保龍志厩舎 通算7戦2勝
父:ディスクリートキャット
母:エイシンフェアリー
母の父:タイキシャトル
新馬戦、小倉2歳Sはともにスピードと一瞬の切れを生かした競馬で連勝を飾る。その後の2戦はためる競馬に挑戦したものの、序盤に力んだりで直線では脚を使えなかった。北九州記念は包まれて動けず、CBC賞はスムーズに運べたが、強敵相手の上がり勝負で分が悪かった。思えば、勝ち時計はともに1分9秒台で芝の時計勝負には限界があるのかも。父はダート重賞の勝ち馬を出しているし、馬体も成長してデビュー時より20kg近く増えてきた。走法を見てもパワータイプで本質はダート向きの可能性も。攻め気配は連敗中の今も変わらず良く、ダッシュは速いので先行は叶うはず。揉まれない競馬が理想になるが、枠順の並び次第で一考の余地あり。
(研究ニュース・小野颯真)
牝3 佐賀 真島元徳厩舎 通算11戦4勝
父:マクフィ
母:ニシノウララ
母の父:リーチザクラウン
JRAでデビューし、6戦1勝。今年の4月に佐賀へ移籍後、3歳馬ながら緒戦からB級格付けで古馬が相手。4着だったものの使う毎に力も付けて、3戦目のB級特別を勝利。続く3歳馬の重賞・佐賀ユースカップを好位から差し切って快勝。力の違いを見せつけたレース内容だった。まだ幼さがあり、道中はズブい面はあるものの動き出してからの伸びが強烈。今回はメンバーも強力で地元勢でもB級格付けはこの馬だけ。この時季でも暑さに堪えた様子はなく、仕上がりも順調。経験値では劣るものの勢いはあるし、伸びしろを含めて楽しみの方が大きい。「戦歴的にも今回の相手は強力ですが、経験は今後に活きると思うし、この馬の良さを出して、一つでも上の着順を目指したい」と真島元徳調教師。ダートグレードで格上の馬を相手にどこまで迫れるか注目したい。
(通信社・今村雅和)
注記
当ページは、8月30日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。