データ分析 Data Analysis

年末の頂上決戦

例年、12月29日に行われるGI競走。大井競馬場2000mの舞台に強豪が集い、ダート中距離路線の1年の総決算といえる一戦だ。ここでは、2015年から24年までの過去10年をデータで振り返る。

JRA勢の争い

過去10年、JRA勢が勝利。地方勢の優勝は2005年のアジュディミツオー以来、この20年ない。馬券絡みまで広げても、地方勢の活躍はノンコノユメ(19年2着)、モジアナフレイバー(同3着)、カジノフォンテン(20年2着)という南関東の3頭だけ。検討はJRA勢を中心に行うべきレースだ。[表1]

[表1]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 10 8 9 41 14.7% 26.5% 39.7%
南関東 0 2 1 56 0.0% 3.4% 5.1%
その他 0 0 0 10 0.0% 0.0% 0.0%

1~3番人気が好実績

1番人気は4勝だが、3連対率9割なら期待には応えていると言える。概ね3番人気までの成績が良く、馬券的にも過去10回の3連単平均配当9854円、万馬券回数3回の実績が示すように、ひと捻りまではあっても無理な穴狙いは実り難いレースだ。[表2]

[表2]人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 3 2 1 40.0% 70.0% 90.0%
2番人気 2 2 2 4 20.0% 40.0% 60.0%
3番人気 3 1 1 5 30.0% 40.0% 50.0%
4番人気 0 1 3 6 0.0% 10.0% 40.0%
5番人気 1 1 0 8 10.0% 20.0% 20.0%
6番人気以下 0 2 2 83 0.0% 2.3% 4.6%

3歳馬も通用、7歳までまんべんなく活躍

特筆すべきは、3歳馬の健闘。年末この時期、若さがむしろアドバンテージに変わる時期でもあるのだろう。一方、年を重ねた馬も奮闘しており、7歳までなら年齢を気にせず検討の対象としていいだろう。[表3]

[表3]年齢別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 2 1 2 13 11.1% 16.7% 27.8%
4歳 2 2 2 22 7.1% 14.3% 21.4%
5歳 3 2 2 25 9.4% 15.6% 21.9%
6歳 2 2 1 22 7.4% 14.8% 18.5%
7歳 1 3 0 14 5.6% 22.2% 22.2%
8歳以上 0 0 3 11 0.0% 0.0% 21.4%

前走チャンピオンズC組優勢

各馬の前走を調べたところ、チャンピオンズCからの転戦馬が最も結果を出している。同レース3着以内だった馬が【2-3-2-1】であるのに対し、4着以下でも【3-4-3-16】と健闘しており、着は気にする必要はない。また、馬券絡み17頭中12頭が更にその前にJBCクラシックも使われており、このローテーションの信頼度が高い。
一方、不振なのが浦和記念組。ケイティブレイブ(19年3番人気8着)やダノンファラオ(20年2番人気12着)のように人気になりながら大敗した例もあり、こちらは実績馬でも買い被らぬ方がよさそうだ。
地方所属で馬券に絡んだ3頭は、いずれも地方重賞・勝島王冠2着以上からの転戦。もし検討に入れるなら、この成績が最低条件になるだろう。
なお、近2年ウシュバテソーロとフォーエバーヤングがアメリカ・ブリーダーズカップクラシックからの転戦で勝っており、新たなトレンドになるかどうか注目したい。[表4]

[表4]前走別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
チャンピオンズC 5 7 5 17 14.7% 35.3% 50.0%
その他JRA 1 0 0 10 9.1% 9.1% 9.1%
JBCクラシック 2 0 1 5 25.0% 25.0% 37.5%
浦和記念 0 0 2 14 0.0% 0.0% 12.5%
その他地方DG 0 1 1 7 0.0% 11.1% 22.2%
地方重賞 0 2 1 33 0.0% 5.6% 8.3%
地方の重賞以外 0 0 0 19 0.0% 0.0% 0.0%
海外 2 0 0 2 50.0% 50.0% 50.0%

勝つのはこういう馬!

7歳以下で、1~3番人気に推されそうなJRA所属馬。前走チャンピオンズCからの転戦馬は、そこでの成績にかかわらず注目。JBCクラシックからチャンピオンズCを経て当レースのローテーションならなお理想的。

(文・坂田 博昭)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。