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データ分析
栄城賞を目指す佐賀デビュー馬たちの戦い
佐賀デビュー馬限定の3歳オープン競走として2014年に創設され、その年は3月に2000mで行われたが、15年からは1月上旬に1800mで実施されている。23年に格付が準重賞となり、距離が1750mに変更。24年には重賞へ昇格し、回次はこの年を第1回としている。出走馬からは15年キングプライド、20年トップレベル、22年イカニカンが栄城賞を勝利している。ここでは重賞昇格以前を含めた15~24年の過去10回から傾向を見ていく。
1番人気が近5年で4勝も波乱傾向
1番人気は6勝しているが、うち4勝はここ5年(2022年は4着)でのもの。近年は特に信頼度が高い。一方、2・3番人気は未勝利で、4・5番人気が各2勝。6番人気以下も計8回3着以内に入っている。1~3番人気が上位を独占したのは20、21年の2度しかなく、1番人気の3着内率が80.0%と高いにも関わらず、波乱の傾向が強い一戦。[表1]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 6 | 2 | 0 | 2 | 60.0% | 80.0% | 80.0% |
2番人気 | 0 | 4 | 1 | 5 | 0.0% | 40.0% | 50.0% |
3番人気 | 0 | 2 | 2 | 6 | 0.0% | 20.0% | 40.0% |
4番人気 | 2 | 0 | 0 | 8 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
5番人気 | 2 | 0 | 1 | 7 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
6番人気以下 | 0 | 2 | 6 | 45 | 0.0% | 3.8% | 15.1% |
牝馬がやや優勢
勝利数では牡・セン馬が4勝、牝馬が6勝。出走頭数、勝率・連対率・3着内率のいずれも牝馬が上回っているが、さほど大きな差はない。優秀な牡馬はJRAや高額賞金地区に入厩するケースが多く、佐賀デビュー馬では牝馬の比率が高くなる傾向がそのまま出ている印象だ。[表2]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
牡・セン | 4 | 3 | 4 | 33 | 9.1% | 15.9% | 25.0% |
牝 | 6 | 7 | 6 | 40 | 10.2% | 22.0% | 32.2% |
勝ち馬は重賞上位馬から
勝ち馬はすべて2歳重賞への出走経験があり、うち9頭には5着以内の実績があった。重賞のいずれかで勝ち星のあった馬は計9頭出走して3着内率55.6%とあまり信頼度が高くないが、九州ジュニアチャンピオン(佐賀デビュー馬限定)が1400m戦となった2018年以降は、勝ち馬が出走してきた場合【3-1-0-1】と安定している。[表3]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
重賞1着 | 4 | 1 | 0 | 4 | 44.4% | 55.6% | 55.6% |
重賞2~5着 | 5 | 7 | 3 | 13 | 17.9% | 42.9% | 53.6% |
重賞6着以下 | 1 | 1 | 4 | 21 | 3.7% | 7.4% | 22.2% |
重賞未出走 | 0 | 1 | 3 | 35 | 0.0% | 2.6% | 10.3% |
距離経験を積めるレースが減少
佐賀の2歳中距離戦は、九州ジュニアチャンピオンが1750mだった2017年までは、その前哨戦から1750mの特別が組まれていたが、1400mとなった18年以降は中距離戦の編成が遅くなり、レース数自体も減少。23年には中距離特別の編成がなく、重賞のカペラ賞(1800m)1レースのみとなった。24年の佐賀若駒賞にはカペラ賞5着以内馬が3頭出走し、1、2、4着といずれも上位を確保。今年もカペラ賞での距離経験が重要となりそうだ。[表4]
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 3 | 0 | 0 | 5 | 37.5% | 37.5% | 37.5% |
2~5着 | 6 | 7 | 5 | 27 | 13.3% | 28.9% | 40.0% |
6着以下 | 0 | 2 | 3 | 18 | 0.0% | 8.7% | 21.7% |
未出走 | 1 | 1 | 2 | 23 | 3.7% | 7.4% | 14.8% |
- 勝つのはこういう馬
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九州ジュニアチャンピオンの勝ち馬が出走してくれば、同じ佐賀デビュー馬限定戦である当レースでも有力となる。転入馬が出走可能なカペラ賞で敗れていても、上位を確保できていれば巻き返しは可能だろう。