2023年8月27日(日) 高知競馬場
黒潮菊花賞
右1900m 18:15発走
黒潮菊花賞 ゴール前

データ分析 Data Analysis

波乱も多い高知三冠の最終戦

高知3歳三冠の最終戦で、過去には1997年カイヨウジパング、00年オオギリセイコー、09年グランシングの3頭が黒潮皐月賞、高知優駿に続き本レースを制し三冠馬となっている。高知優駿と同じ1900mを舞台に争われるため、その勝ち馬が好成績を残しているが、西日本ダービーが16年に創設され、また高知優駿が17年から地方全国交流となったことで不在の年もある。3連単では万馬券が過去10回で6回と波乱も多い。ここでは13~22年の過去10年のデータから傾向を探る。

■3連単は高確率で万馬券に

1~3番人気が8勝と上位人気馬の勝利が多く、特に2022年は1→2→3番人気の決着で、3連単は730円と堅く収まった。一方で3連単が万馬券になった年が6度もあり、18年は5→8→2番人気で47万1710円、20年には6→9→3番人気で49万2500円と高配当も出現。18年2着ジャンニーナと20年2着ペイシャワイルドはともに重賞初挑戦で、力量比較が難しい組み合わせだったこともその要因といえそうだ。【表1】

[表1]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 3 0 3 40.0% 70.0% 70.0%
2番人気 3 3 1 3 30.0% 60.0% 70.0%
3番人気 1 0 3 6 10.0% 10.0% 40.0%
4番人気 0 1 0 9 0.0% 10.0% 10.0%
5番人気 1 0 2 7 10.0% 10.0% 30.0%
6番人気以下 1 3 4 56 1.6% 6.3% 12.5%

■高知優駿勝ち馬が活躍するが、上り馬にも要注意

高知優駿勝ち馬は過去10回で8頭が出走し、そのうち7頭が馬券絡みと好成績。出走していない2頭は2017年フリビオンと18年スーパージェットで、前者は翌週の西日本ダービーに出走し、後者は佐賀所属馬だった。また高知優駿不出走組は3着内率が少ないものの、3着内数は11頭と多いことから上り馬にも警戒が必要。勝利した3頭はいずれも前走でも1着と調子を上げていた。【表2】

[表2]高知優駿の着順別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
高知優駿1着 3 3 1 1 37.5% 75.0% 87.5%
高知優駿2着 1 1 0 3 20.0% 40.0% 40.0%
高知優駿3着 0 0 0 4 0.0% 0.0% 0.0%
高知優駿4着 1 0 2 2 20.0% 20.0% 60.0%
高知優駿5着 1 0 1 0 50.0% 50.0% 100.0%
高知優駿6着以下 1 1 3 21 3.8% 7.7% 19.2%
高知優駿不出走 3 5 3 53 4.7% 12.5% 17.2%

■侮れない牝馬

過去10回で牡馬が6勝、牝馬は4勝。勝率では牡馬・セン馬が牝馬をわずかに上回っているが、連対率・3着内率では牝馬の方が上回っている。2014、19年には牝馬が上位3着を独占。また那俄性哲也調教師が管理する牝馬は、16年1着ディアマルコ、19年2着ディアレイカと出走した2頭とも連対している。【表3】

[表3]性別別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
牡・セン 6 4 5 52 9.0% 14.9% 22.4%
4 6 5 32 8.5% 21.3% 31.9%

■4枠に注目

枠番別にみると4枠の馬が3勝し、連対率・3着内率でもトップを誇る。また3枠の馬が勝率・連対率・3着内率のいずれも2番目に高く、真ん中よりやや内目に入った馬を狙いたい。【表4】

[表4]枠順別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1枠 0 0 2 8 0.0% 0.0% 20.0%
2枠 0 1 0 9 0.0% 10.0% 10.0%
3枠 2 0 1 7 20.0% 20.0% 30.0%
4枠 3 3 0 4 30.0% 60.0% 60.0%
5枠 1 2 1 12 6.3% 18.8% 25.0%
6枠 2 1 2 13 11.1% 16.7% 27.8%
7枠 1 1 2 16 5.0% 10.0% 20.0%
8枠 1 2 2 15 5.0% 15.0% 25.0%

勝つのはこういう馬!

注目は世代頂点を決める高知優駿の勝ち馬で、馬券圏外になったのは1回のみ。出走してくれば連軸に推したい。あとは4枠に入った人気馬。前走を勝利した上がり馬や牝馬も軽視はできない。

(文・吉田総一郎)

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。