2023年6月18日(日) 高知競馬場
高知優駿
右 1900m 18:15発走
高知優駿 ゴール前

データ分析 Data Analysis

高知所属馬が他地区馬を迎え撃つ

地方全国交流となった2017年以降は、レベルの高い南関東所属馬や、西日本の重賞で好走した馬が遠征しており、18年にはスーパージェット(佐賀)が勝利。同馬は地元の九州ダービー栄城賞も制しており、“ダービー”2勝目となった。その後は高知所属馬が4連勝中で、22年の勝ち馬ガルボマンボは年末の高知県知事賞で古馬を撃破し、高知競馬の頂点にも立っている。ここでは13年~22年の過去10年のデータから傾向を探る。

■高知所属馬が優勢

地方全国交流となった2017年以降、遠征馬が勝利したのは18年のスーパージェット(佐賀)のみ。遠征馬は砂が深い高知の馬場に苦戦気味だが、そのなかでも大井所属馬は3着内率100%と好成績を残している。他地区から重賞実績馬の遠征もあるが、高知所属馬の過去6回で5勝は特筆すべき数字。地の利があることはもちろんだが、近年の交流重賞を見ても高知の地区レベルが上がっていることもその要因といえそうだ。【表1】

[表1]所属別成績(地方全国交流になった過去6回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
高知 5 4 1 39 10.2% 18.4% 20.4%
佐賀 1 0 0 7 12.5% 12.5% 12.5%
大井 0 1 2 0 0.0% 33.3% 100.0%
兵庫 0 1 2 2 0.0% 20.0% 60.0%
笠松 0 0 1 0 0.0% 0.0% 100.0
その他 0 0 0 6 0.0% 0.0% 0.0%

■1番人気は不振も軸は上位人気馬から

過去10回で1番人気は2勝、3着2回と苦戦傾向だが、勝ち馬はすべて5番人気以内。6番人気以下は2着1回、3着4回で、軸馬は、勝率、3着内率ともに最も高い2番人気を筆頭に上位人気から選びたい。また5番人気で勝利した2018年のスーパージェット(佐賀)と20年リワードアヴァロンはともに重賞勝ち馬だったことから、実績馬が人気を落としている場合は狙ってみる価値がある。【表2】

[表2]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2 0 2 6 20.0% 20.0% 40.0%
2番人気 4 3 0 3 40.0% 70.0% 70.0%
3番人気 1 3 1 5 10.0% 40.0% 50.0%
4番人気 1 1 2 6 10.0% 20.0% 40.0%
5番人気 2 2 1 5 20.0% 40.0% 50.0%
6番人気以下 0 1 4 62 0.0% 1.5% 7.5%

■外枠有利、内枠不利

枠番別成績を見ると過去10年で最も成績が良いのが7枠で、連対率は50.0%と高く、勝ち馬10頭のうち9頭が5~8枠と外枠が有利といえる。一方、1~4枠で勝利したのは2021年のハルノインパクト(1枠)のみ。同馬は一冠目・黒潮皐月賞を含め重賞3勝と、出走馬で1、2を争う実績があったことから、内枠はよほどの実績馬でないと厳しい。【表3】

[表3]枠番別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1枠 1 0 1 8 10.0% 10.0% 20.0%
2枠 0 0 1 9 0.0% 0.0% 10.0%
3枠 0 0 2 8 0.0% 0.0% 20.0%
4枠 0 1 0 9 0.0% 10.0% 10.0%
5枠 1 1 0 15 5.9% 11.8% 11.8%
6枠 2 1 3 14 10.0% 15.0% 30.0%
7枠 4 6 1 9 20.0% 50.0% 55.0%
8枠 2 1 2 15 10.0% 15.0% 25.0%

■近年は山桃特別組が勝利

地元馬の前哨戦として黒潮皐月賞後に山桃特別(1800m)が実施されるようになった2018年以降の過去5回で同レース組が4勝。19年ナンヨーオボロヅキ、21年ハルノインパクトは山桃特別から連勝だったが、20年リワードアヴァロンは同8着、22年ガルボマンボは同2着からの巻き返しだった。上記4頭の共通点はいずれも山桃特別で3番人気以内に支持されており、同レースで上位人気に支持される実績を持つ馬は重視したい。

勝つのはこういう馬!

注目は前哨戦の山桃特別で上位人気に支持された地元高知所属馬。同レースの着順は不問で外枠に入れば信頼度は高い。一方、遠征馬は3着内率100%の大井所属馬に注目だ。

(文・吉田総一郎)

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。