データ分析 Data Analysis

2017年にはこのレースからGDJ優勝馬も

金沢競馬場で2016年から行われている2歳牝馬重賞。地元馬は金沢プリンセスカップから、他地区の馬は地元重賞やグランダム・ジャパン(GDJ)の一戦・園田プリンセスカップからここを目指す馬が多い。17年はここを勝ったエグジビッツ(北海道)がGDJ2歳シーズンで優勝した。なお、直近4年は11月上旬に開催されていたが、今年はそれ以前の10月に戻る。ここでは16~21年の過去6回から傾向を見ていく。

●地元と北海道以外にはほぼ出番なし

過去6回のうち地元3勝、北海道3勝と互角(ただし2021年は金沢所属馬限定)。2歳戦に強い北海道所属馬は長距離輸送がありながらも、勝率、連対率、3着内率とすべてで高い数字をマークする。対して、それ以外の地区からの遠征馬は地方で無敗だったミスカゴシマ(佐賀)が19年に2着に入ったのみ。[表1]

[表1]所属別成績(過去6回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
金沢 3 1 3 28 8.6% 11.4% 20.0%
北海道 3 4 3 6 18.8% 43.8% 62.5%
その他 0 1 0 10 0.0% 9.1% 9.1%

●上位人気決着も、順番通りにはならない可能性も

勝ち馬6頭中5頭が3番人気以内と、上位人気馬の信頼は厚い一方で、1番人気はわずか1勝。人気通りの着順になったことはなく、2017年と20年は1番人気がそれぞれ3着と2着に入りながらも3連単は万馬券だった。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去6回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 3 1 1 16.7% 66.7% 83.3%
2番人気 2 2 1 1 33.3% 66.7% 83.3%
3番人気 2 0 2 2 33.3% 33.3% 66.7%
4番人気 0 1 1 4 0.0% 16.7% 33.3%
5番人気 1 0 0 5 16.7% 16.7% 16.7%
6番人気以下 0 0 1 31 0.0% 0.0% 3.1%

●勝ち馬は逃げ・先行から

過去の1着はみな逃げ・先行馬。金沢競馬場は日によっては外差しが効く馬場にもなるが、前に付けられた方が有利と言えるだろう。ただ、差し馬は2着までだが、2021年2着のスターフジサンは勝ち馬から半馬身差まで詰め寄った。[表3]

[表3]脚質別成績(過去6回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
逃げ 3 2 0 1 50.0% 83.3% 83.3%
先行 3 1 2 12 16.7% 22.2% 33.3%
差し 0 3 4 15 0.0% 13.6% 31.8%
追込 0 0 0 16 0.0% 0.0% 0.0%

●金沢と園田のプリンセスC組に注目

このレースと同じく2歳牝馬同士の重賞である金沢プリンセスカップと園田プリンセスカップ。両レースとも1400mでこのレースと距離が近いことと、1~2カ月前に開催されるため、レース結果に大きな差が出にくい。これまで金沢プリンセスカップまたは園田プリンセスカップの3着以内から、ここに出走した馬は15頭。そのうち7頭がここでも3着以内に入り、3着内率は46.7%と好相性だ。

勝つのはこういう馬!

基本的には地元馬か北海道所属馬に注目の一戦。特に、金沢プリンセスカップや園田プリンセスカップで3着以内に好走していれば、積極的に狙っていいだろう。ただ、この2戦は3着以内に好走していれば金沢シンデレラカップでも3着内率が高いが、5着以内まで範囲を広げると途端に数値が下がるため、そこは気を付けたい。

(文・大恵陽子)

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。