2023年9月21日(木) 園田競馬場
園田
プリンセスカップ
右1400m 16:15発走
園田プリンセスカップ ゴール前

データ分析 Data Analysis

北海道優位な2歳シーズン開幕戦

グランダム・ジャパンには初回の2010年から対象レースになっており、勝利をおさめたのは、地元兵庫6頭、北海道5頭で、笠松と船橋が各1頭。兵庫は賞金額が上昇してきたことで入厩馬のレベルも上がってきたようで、22年はワンツーを果たした。今年は当レースの前に兵庫ジュベナイルカップが新設されるなど2歳路線が強化されている。ここでは、13~22年の過去10回のデータをもとに傾向をチェックすることにしたい。

■北海道所属馬が活躍

冒頭に記したとおり、北海道が5勝と活躍。門別競馬場からの所要時間は、函館から青森までの船を含めると20時間以上を要する。それだけに好勝負を狙えると判断された馬の参戦が多くなるのは当然で、初めて参戦した2013年に1着と3着に入ったのを皮切りに、北海道からここまで計29頭が出走して16頭が3着以内に入っている。【表1】

[表1]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
北海道 5 5 6 13 17.2% 34.5% 55.2%
兵庫 4 3 3 58 5.9% 10.3% 14.7%
南関東 1 0 0 3 25.0% 25.0% 25.0%
笠松 0 2 1 5 0.0% 25.0% 37.5%
その他 0 0 0 2 0.0% 0.0% 0.0%

■上位人気馬が優勢

過去10年のうち8回の優勝馬は単勝3番人気以内。例外の2回は兵庫のリリコ(2018年・7番人気)とアドワン(22年・5番人気)で、ともに前走でJRA認定アッパートライ競走を勝利していた。しかし2着と3着には人気薄の馬が入るケースも多く、6番人気以下が3着6回という点は要注目。逆に、1番人気と3番人気の3着がゼロとなっているところが興味深い。【表2】

[表2]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 1 0 5 40.0% 50.0% 50.0%
2番人気 2 3 2 3 20.0% 50.0% 70.0%
3番人気 2 2 0 6 20.0% 40.0% 40.0%
4番人気 0 1 2 7 0.0% 10.0% 30.0%
5番人気 1 1 0 8 10.0% 20.0% 20.0%
6番人気以下 1 2 6 52 1.6% 4.9% 14.8%

■1着は内枠か外枠

園田競馬場はその年ごとに馬場状態の変化が大きく、さらに2020年4月には馬場の砂が全面的に入れ替えられた。そういったところはあるのだが、過去10回を通しての馬番別の成績は、1着は「内枠か外枠」で、2着は「内枠か中枠」が多いという傾向になっている。そして3着は内枠が好成績。また、偶数馬番のほうがやや優勢というデータもある。【表3】

[表3]馬番別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番 1 2 1 6 10.0% 30.0% 40.0%
2番 1 0 3 6 10.0% 10.0% 40.0%
3番 1 1 2 5 11.1% 22.2% 44.5%
4番 3 0 0 7 30.0% 30.0% 30.0%
5番 0 1 0 9 0.0% 10.0% 10.0%
6番 0 3 1 6 0.0% 30.0% 40.0%
7番 0 1 1 8 0.0% 10.0% 20.0%
8番 2 0 0 8 20.0% 20.0% 20.0%
9番 0 0 0 9 0.0% 0.0% 0.0%
10番 1 1 2 5 11.1% 22.2% 44.4%
11番 1 0 0 7 12.5% 12.5% 12.5%
12番 0 1 0 5 0.0% 16.7% 16.7%
1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
奇数馬番 3 5 4 44 5.4% 14.3% 21.4%
偶数馬番 7 5 6 37 12.7% 21.8% 32.7%

■馬格がある馬が優勢だが

前走時の馬体重別に成績をまとめてみると460㎏以上あった馬のほうが好成績。420~439㎏のエリアも好成績を残しているが、全体的には大型馬のほうが優勢だ。ただし、2021年は前走時の馬体重が438㎏だったグラーツィア(北海道)が勝利。22年の勝ち馬は同435㎏だったアドワン(兵庫)で、さらに2着のカタラ(兵庫)も同392㎏と、小柄な馬が2年連続で好走しているのは気になるところ。【表4】

[表4]前走の馬体重別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
399kg以下 0 1 0 2 0.0% 33.3% 33.3%
400~419kg 1 0 0 18 5.3% 5.3% 5.3%
420~439kg 3 3 4 18 10.7% 21.4% 35.7%
440~459kg 0 2 1 18 0.0% 9.5% 14.3%
460~479kg 3 2 2 18 12.0% 20.0% 28.0%
480~499kg 2 2 2 5 18.2% 36.4% 54.5%
500kg以上 1 0 1 2 25.0% 25.0% 50.0%

勝つのはこういう馬!

過去10回で北海道5勝、兵庫4勝、船橋1勝。今年は猛暑の影響もありそうで、北海道からの遠征馬のほうが有利かもしれない。その北海道所属馬が単勝3番人気以内に支持されていればさらに有力。ちなみに北海道5勝の内訳は、田中淳司厩舎が3勝、角川秀樹厩舎が2勝。長距離遠征のノウハウを持っている厩舎からの出走ならば、さらに期待値が高くなる。

(文・浅野靖典)

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。