2023年6月13日(火) 川崎競馬場
川崎スパーキング
スプリント
左900m 20:10発走
川崎スパーキングスプリント ゴール前

データ分析 Data Analysis

川崎900mでスピードを競う

スーパースプリントシリーズのファイナル・習志野きらっとスプリントを目標にする南関東所属の快速馬が集う一戦。2021年に特別戦から南関東SIIIに格上げされて、川崎900mを舞台にする唯一の重賞となった。第1回はカプリフレイバーが勝ち馬として名を刻み、22年はコパノフィーリング(ともに船橋)がスピードを武器に逃げ切った。ここでは重賞格上げ前を含む13~22年の過去10回の結果から傾向を探っていく。

■船橋が中心で、相手は川崎がベター

2013年の1着同着を含めて8頭の勝ち馬を送り出している船橋が断然の存在。勝率、連対率、3着内率においても突出した数字を残しているが、ワンツー決着は前述した13年のみという点は覚えておきたいところ。相手探しという点で注目すべきは川崎で、15年からの過去8回のうち7回で連対。SIIIに格上げ後もその傾向に変わりはなく、2年連続で船橋→川崎という結果になっている。【表1】

[表1]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
船橋 8 2 3 9 36.4% 45.5% 59.1%
川崎 2 5 4 41 3.8% 13.5% 21.2%
大井 1 2 1 10 7.1% 21.4% 28.6%
浦和 0 0 2 19 0.0% 0.0% 9.5%

■上位人気馬の信頼度が高く、基本的には堅い

8→6→9番人気で3連単19万6360円と波乱の決着になった2020年は稀なケース。1番人気が7勝を挙げており、2、3番人気の3着内率はともに60.0%とハイアベレージ。上位人気馬の信頼度が高いだけに平穏な結果に収まることが多い。ただし1~3番人気が上位を独占したのは14年と21年の2回だけ。上位人気をどのように選択するかがポイントになる。【表2】

[表2]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 7 0 0 3 70.0% 70.0% 70.0%
2番人気 1 1 4 4 10.0% 20.0% 60.0%
3番人気 2 4 0 4 20.0% 60.0% 60.0%
4番人気 0 1 1 8 0.0% 10.0% 20.0%
5番人気 0 2 1 7 0.0% 20.0% 30.0%
6番人気以下 1 1 4 53 1.7% 3.4% 10.2%

■上位人気に推された4歳馬に注目

2013年1着同着の7歳馬アイディンパワー(船橋)を除けば勝ち馬は4歳から6歳で、年齢を重ねるごとに苦戦傾向にある。特に注目は4勝をマークする4歳で、勝率、連対率、3着内率のいずれもトップの数字。4歳でこのレースを勝った4頭のうち3頭は1番人気で、2着1回は3番人気、3着2回はともに2番人気だった。このことからも上位人気に支持された4歳馬がV争いに加わる可能性は極めて高いことが分かる。ただし4番人気以下で好走したのは20年Vのポッドギル(大井)のみで、他9頭は馬券圏に食い込めていなかった。勢いに乗っているか重賞級の力がある4歳馬には期待できる。【表3】

[表3]年齢別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
3歳 0 0 0 1 0.0% 0.0% 0.0%
4歳 4 1 2 9 25.0% 31.3% 43.8%
5歳 3 2 3 17 12.0% 20.0% 32.0%
6歳 3 5 2 16 11.5% 30.8% 38.5%
7歳 1 1 1 12 6.7% 13.3% 20.0%
8歳 0 0 1 11 0.0% 0.0% 8.3%
9歳以上 0 0 1 13 0.0% 0.0% 7.1%

■リピーターと重賞勝ちの実績馬には注意

2016、17年の覇者フラットライナーズ(船橋)は18年も2着に好走し、3年続けて連対。ラディヴィナ(川崎)は18、19年で連覇を達成したようにリピーターの活躍が目立つ。また、21年はカプリフレイバー(優駿スプリント)、22年はコパノフィーリング(習志野きらっとスプリント)とSIIIになってからの前2年は、ともに南関東重賞を勝ったことがある実績馬が勝利を収めた。

勝つのはこういう馬!

8勝の船橋が中心。上位人気馬の信頼度が高く、中でも4歳馬であればさらに期待値は上昇。SIII格上げ後の2年はともに重賞勝ち馬が勝利を掴んでおり、重賞実績にも注目したい。

(文・前田 恒)

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。