データ分析 Data Analysis

北海道勢も健闘みせる2歳戦

晩秋に園田競馬場で行われる2歳馬によるJpnII。JRAはキャリア3戦以下の馬も多いが、勝利数では圧倒。しかし、地方でもっとも多くの2歳戦が組まれているホッカイドウ競馬が頭数比では好成績を収めているといえる。なお、今年新設されたネクストスター園田の1着馬には優先出走権がある。ここでは2013~22年の過去10回から傾向を見ていく。

3着内率ではJRAと北海道がほぼ互角

所属別ではJRA8勝に対し、北海道と浦和が各1勝。北海道は2016年1着ローズジュレップのほかにも5頭が2、3着に入り、3着内率46.2%はJRAの44.7%を上回る点は見逃せない。なお、浦和の1勝は14年ジャジャウマナラシ。[表1]

[表1]所属別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
JRA 8 8 5 26 17.0% 34.0% 44.7%
北海道 1 2 3 7 7.7% 23.1% 46.2%
浦和 1 0 0 5 16.7% 16.7% 16.7%
兵庫 0 0 0 41 0.0% 0.0% 0.0%
上記以外 0 0 2 9 0.0% 0.0% 18.2%

波乱か平穏か極端な結果

単勝1・2番人気は計7勝を挙げ、3着内率も平均70.0%と高い。しかしながら、3連単の平均配当が9万6450円と高いのは、2014年60万3300円、16年30万6650円という大波乱があったから。なお、14年は7番人気のジャジャウマナラシ(浦和)、16年は6番人気のローズジュレップ(北海道)とともに地方馬の勝利に加え、3着以内にもう1頭、地方馬が入っていた。この2回を含め1番人気が4着以下だった4回はいずれも3連単2万円以上。対して、1番人気が3着以内に入った6回は3連単4000円以下となっており、波乱か平穏か、極端な結果となっている。[表2]

[表2]単勝人気別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 1 1 4 40.0% 50.0% 60.0%
2番人気 3 2 3 2 30.0% 50.0% 80.0%
3番人気 1 2 3 4 10.0% 30.0% 60.0%
4番人気 0 2 0 8 0.0% 20.0% 20.0%
5番人気 0 2 1 7 0.0% 20.0% 30.0%
6番人気 1 1 1 7 10.0% 20.0% 30.0%
7番人気 1 0 1 8 10.0% 10.0% 20.0%
8番人気以下 0 0 0 48 0.0% 0.0% 0.0%

差し馬も脚の使いどころ次第で台頭

逃げ・先行馬が計8勝を挙げる。やはり小回りの園田コースでは前有利が基本だが、向正面から3コーナーまでに先頭を射程圏に入れる位置まで押し上げられていれば、序盤は中団からでも上位争いに加われる。しっかり末脚を使えるタイプならば、逃げ・先行タイプでなくても気にし過ぎる必要はないだろう。[表3]

[表3]脚質別成績(過去10回)

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率 3着内率
逃げ 4 2 2 10 22.2% 33.3% 44.4%
先行 4 7 4 16 12.9% 35.5% 48.4%
差し 2 1 4 33 5.0% 7.5% 17.5%
追込 0 0 0 29 0.0% 0.0% 0.0%

北海道馬に兵庫騎手は要注目

過去10回のうち現役騎手で複数回勝利を挙げているのはミルコ・デムーロ騎手とクリストフ・ルメール騎手の2名(ともにJRA所属で2勝ずつ)。なお、地方馬による2勝はいずれも地元・兵庫所属の騎手を配してのもので、2014年ジャジャウマナラシ(浦和)に田中学騎手、16年ローズジュレップ(北海道)に川原正一騎手。また、これらを含む北海道所属馬で3着以内に入った6頭のうち5頭が兵庫所属騎手で参戦していた。

勝つのはこういう馬!

中心は8勝を挙げるJRA馬で2番人気以内なら信頼度大。園田競馬場では向正面でポジションを上げることができれば不利にはならないため、脚質は気にし過ぎる必要はないだろう。地方では北海道の馬で、地元・兵庫の騎手が騎乗するとなれば、注目だ。

(文・大恵陽子)

過去20年の所属別成績

  • 1着

  • 2着

  • 3着

【注記】2010年は3着同着。

注記

当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。