牝5 JRA 中村直也厩舎 通算18戦6勝
父:シニスターミニスター
母:マリアビスティー
母の父:ハーツクライ
兵庫女王盃のディフェンディングチャンピオン。昨年はうまく立ち回って後続に2馬身の差をつけ快勝。先行、或いは好位で折り合って運び、そこから抜け出す脚を備えている。広いコースよりも小回りコースに向くタイプ。広いコースで牡馬が相手では、ワンパンチ決め手に欠ける印象なので、牝馬限定の地方交流レースが主戦場になっている。船橋のクイーン賞を今年も予定していたが、左脚跛行により取り消した。それだけに、この中間は決して順調とは言えないし、気を抜くとすぐに太ってしまう体質なのも気になる。デキは好調時と比べると少し割引が必要かも知れない。それでも得意の舞台であり、立ち回りのうまさを存分に発揮できれば2年連続の勝利も十分にあるだろう。
(研究ニュース・船津裕司)
牝4 JRA 岡田稲男厩舎 通算7戦4勝
父:サンダースノー
母:フィオレロ
母の父:エンパイアメーカー
昨年2月に新馬戦を快勝。昇級戦は伸び切れず3着に終わったが、次走であっさり差し切って1勝クラスを2戦で突破すると、2勝クラスも大外を回りながら豪快に差して2馬身半差。上げ潮に乗って臨んだマリーンCでは更に着差を広げ、クラヴィコードに5馬身もの差をつけての重賞初制覇となった。その後のJBCレディスクラシック、クイーン賞は3着だが、ともに2着とは僅差。以前はゲートに課題があったが、上達したことでレースぶりに幅が出た。馬場状態や右回り左回りを問わないのも強み。中間も順調に乗られ、26日にはCWで長めからしっかりと負荷を。馬体がふっくらとして動きも良かった。4歳とあって、まだ伸びしろもあるはずだ。
(競馬ブック・西村敬)
牝6 JRA 橋口慎介厩舎 通算24戦8勝
父:リーチザクラウン
母:スターズインヘヴン
母の父:ワークフォース
全8勝中7勝が左回りのサウスポーだが、右回りでも一昨年のレディスプレリュードを勝ち、昨年のこのレースでは初代女王の座にこそ就けなかったが2着。先行馬に楽なペースとなったことを察知して積極的に動き、長くいい脚を使ってのもので負けて強しの内容。ここ2走は結果が出ていないが中央のGI。特に前走のフェブラリーSは、マイル戦にしては落ち着いたペースでも、芝を使った初戦以来の芝スタートの影響か、序盤はいつも以上に置かれて脚がたまらなかった印象。今回は常に上位争いの牝馬限定戦。この中間も攻め駆けしないなりに時計は出ており、6歳の春を迎えたが衰えは感じない。展開ひとつで自慢の末脚を生かし、マクり切る可能性は十分ある。
(研究ニュース・石井大輔)
牝4 JRA 西園正都厩舎 通算9戦3勝
父:ドレフォン
母:アンデスクイーン
母の父:タートルボウル
3歳5月に危なげなく逃げ切って2勝目を挙げ、余勢を駆って挑んだ関東オークスもマイペースに持ち込んで7馬身差の圧勝劇。重賞ウイナーとなった。ただ、それ以降が不振で、秋緒戦となったマリーンCは先行争いに敗れて大敗。巻き返しを狙ったブラジルCは先手を取れたものの、展開が厳しくなってまたもや大敗してタイムオーバー。休養を挟んで立て直しを図ったアルデバランSも早々にバテてタイムオーバーとなってしまった。メンタル面の影響が大きいのか、以前の粘り強さが戻らず、なかなか復調のきっかけを掴めないでいるが、この中間は意欲的に調整されて好時計を連発。反応もグンと良くなってきた。いい刺激になっているようで調教からは変わってきそうな雰囲気がある。
(競馬ブック・牟田雅直)
牝6 兵庫 田中一巧厩舎 通算31戦14勝
父:バンブーエール
母:デンジャーマネー
母の父:マンハッタンカフェ
兵庫転入初戦の重賞・コウノトリ賞では、勝負どころでモタつく動きになり、直線詰め切れず3着に敗れたが、続く前走の高知重賞・レジーナディンヴェルノ賞では、ズブさを見せることなく、ロングスパートから長く良い脚を使い差し切りV。「振り返れば、コウノトリ賞時はレース間隔が空いていた影響があったのだと思います。中間追い切りから動きにも素軽さが出てきていましたし、自信はありました」とは同馬を管理される田中一巧調教師。ホッカイドウ競馬に在籍していた昨年8月のブリーダーズゴールドC(JpnIII)では、JRA勢相手に4着と健闘、地力でヒケは取らない。師も「今が完成期だと思います。乗りやすいタイプですし、速い流れもむしろ向いているのではと感じています。相手は強そうですが、舞台が園田なら一発あっていいと思っています」と力強いコメント。地の利を生かし、ビッグタイトル奪取を狙う。
(中司 匡洋)
牝5 兵庫 飯田良弘厩舎 通算20戦10勝
父:カレンブラックヒル
母:クリスマドンナ
母の父:シンボリクリスエス
3歳牝馬でありながら、兵庫競馬のグランプリレース・園田金盃をV。明けて4歳となった昨年は、さらなる飛躍が期待されていたが、1月の重賞・コウノトリ賞で挙げた1勝のみというまさかの結果に。今年に入ってからも、陣営の苦悩は続いている。「最近はゲートの駐立が不安定ですし、牝馬特有の気難しさがレースに出てしまっているようにも感じます。普段の調教に跨っていますが、感触的にはむしろ良い調子に思えるぐらいなんですけど…」とは同馬を管理される飯田良弘調教師。本来のレース振りを取り戻すべく、この中間は調整パターンに変化をつけた。「今の馬体で丁度いいと思っていましたが、現に結果が伴っていないので、今回は絞るイメージで乗り込んでいます。先週、今週と追い切りはともに良い動きでした」と師談。天才少女、復活の走りを見せるか。
(中司 匡洋)
牝6 高知 別府真司厩舎 通算51戦12勝
父:シニスターミニスター
母:ネオヴァシュラン
母の父:エンパイアメーカー
全国の競馬場で活躍している馬らしく、第1回となった昨年も出走。JRA勢が上位を独占し、地方勢でも最先着とはならなかったが次走の佐賀ヴィーナスカップ、夏の読売レディス杯を制覇し健在ぶりをアピール。特にハクサンアマゾネスを相手に逃げ切った読売レディス杯はアッパレであり強烈なインパクトを残した。ただその後はと言うと成績は右肩下がり。メンバーレベルから致し方ないレースもあったが、地元の牝馬限定戦6着や近2走の連続4着は本来の実力を考えると物足りなさがある。ゲート内での落ち着きやスタートでの出負けが要因と言えそうだが、元々、園田競馬場とは相性がいいだけに再浮上のきっかけとなるような走りを見せて欲しい。
(風間 恒一)
注記
当ページは、3月29日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。