レースの見どころ
一線級は5日に行われたドバイワールドカップに出走したため、JpnⅠとはいえ、ビッグネームが不在。それでも、実力伯仲な上に、個性的なメンバーが顔を揃えており、興味深い一戦となった。昨年の川崎記念で1・2着したライトウォーリア、グランブリッジ。帝王賞を2度制している実力派メイショウハリオ。GIフェブラリーステークスで見せ場十分の2着だったサンライズジパング。快足を飛ばして徹底先行のスタイルを貫くメイショウフンジン。そして、芝のGⅠ大阪杯勝ち馬ポタジェがダートに初参戦してくる。南関東からは一昨年の三冠馬ミックファイアが登場。有力どころは枚挙に暇がない。
小柄な牝馬ながらも、2歳9月にデビューしてから5カ月以上の休養が1回もないタフネスぶり。どんな舞台でも力を発揮できるレースセンスの持ち主であり、新馬戦7着以外はすべて掲示板を確保。安定度の高さを考えると、連軸としての本命に相応しい。前走のダイオライト記念は休み明けで馬体減という条件下だったが、直線入り口で早目に先頭へ立つ強気の競馬。最後は勝ち馬に交わされたものの、インパクト十分の2着。これで、2100m以上のレースは6戦6連対となった。アタマ差で大魚を逸した昨年のリベンジを果たす。
フェブラリーステークス出走時がデビュー以来、最高の馬体重。明け4歳馬らしく、着実に成長を遂げている様子が窺い知れる。前走は芝スタートのマイル戦で後ろからの競馬になったが、昨年の不来方賞、ジャパンダートクラシックでは道中、3番手追走から馬券対象になっており、本来は脚質に幅がある。加えて、鞍上がホッコータルマエで川崎記念3連覇を成し遂げ、この舞台を知り尽くしている幸騎手。コースが替わっても戦力ダウンには至らない。ここ一連より手薄な相手関係だけに、初のビッグタイトル奪取も夢ではない。
自分のリズムを守って、そのまま押し切るレース運びが好走パターン。道中、ハイペースとなったダイオライト記念はグランブリッジに早々と交わされながらも、大きくバテることなく3着。型に嵌まった際の渋太さは注目に値する。コーナーを6度回る川崎2100mは先行馬に有利なコース形態。徹底先行を貫く同馬には絶好の舞台設定と言える。中間に坂路コースで好タイムを連発と、状態は高いレベルで安定。展開を利しての粘り込みに注意を払いたい。
昨年の川崎記念を勝利して、NARグランプリ2024年度代表馬に選出されたライトウォーリア。実力は折り紙つきではあるが、前述したメイショウフンジンとの兼ね合いが鍵になる。帝王賞を2度制すなど、実績では最上位と言えるメイショウハリオ。ただ、脚質を考えると小回りの川崎コース向きとは考えにくい。勝負どころで置かれることなく押し上げてきた場合、圏内突入もあり得る。キリンジは昨年のJBCクラシックでJRA勢に割って入って3着。ダイオライト記念は完敗に終わったが、意外性を秘めているタイプだけに、穴候補で狙ってみたい。
提供 競馬ブック 善林 浩二
注記
当ページの情報は、4月8日(火)17時現在のものです。
当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。