レースの見どころ
今年で71回目を迎える東京ダービー。新体系元年の昨年はユニコーンSの覇者ラムジェットが6馬身差の圧勝。高知から参戦シンメデージーの4着善戦も目を引きました。今年はJRA4頭、地方は北海道のウィルオレオールを含め12頭のフルゲート16頭。京浜盃、羽田盃と付け入る隙を与えなかったナチュラルライズに他がどう挑むかの図式ですが、注目はユニコーンSの1・2着馬。カナルビーグルは馬込みを割った走りに凄み。クレーキングは外を回った分の惜敗で、過去にナチュラルライズと接戦も。地方勢では当然羽田盃2着のナイトオブファイアで、実績ある2000メートルなら金星の可能性。ハイレベルの争いで高速決着が予想されます。
デビューから2戦2勝で挑戦した川崎の全日本2歳優駿は1番人気で4着。スタートミスに加えて道中もリズムを欠く走り。対して本年緒戦の京浜盃は歴代No.2の好タイムでワンサイド勝利。続く羽田盃も弾かれたような伸び脚で2着のナイトオブファイアに1秒差。馬体にボリューム感を増して、厩舎サイドのコメント通り右回りに高適性。あり余るスピードを御すのに苦労しつつの連勝は正にモノが違う感じ。この中間はホライゾネット着用の効果もありテンションが上がらず調整過程はすこぶる順調。左回りの追い切りでも、それほどモタれる面を見せず力強い伸び。2000メートルがベターとは言い切れませんが、地力の違いでアッサリの可能性が大。
東京ダート1400メートル新馬1着。3戦目のカトレアSではナチュラルライズと接戦の2着。出遅れ後方からの競馬で直線はインへ。前が開くのを待って追い出し若干仕掛け遅れの惜敗。2勝目は初の1800メートルで2着に8馬身差をつける圧勝。前走のユニコーンSはスタート煽って後方から。勝負処から外を回って追い上げたものの、内を捌いたカナルビーグルに足元を掬われる形。決して力負けではありません。この中間は29日に好タイムをマーク。気性面の若さを覗かせながら脚捌きは力強く覇気も旺盛。デキの良さが窺えます。馬っぷり良くかなりの奥深さを感じさせるナダル産駒。道中の捌き如何では単の目も十分にありそうです。
デビュー2戦目の初勝利は2着を8馬身千切る楽勝。1勝クラス緒戦は勝負処で次々に被される厳しい競馬。立て直して追い上げたものの悔いの残る4着。本年緒戦は外3番手から。後続のスパートを待って追い出し、4コーナー先頭の7馬身差1着。ユニコーンSは終始馬込みの中で我慢の競馬。やや窮屈になりながら、内目に進路を見出し一気に突き抜ける俊敏さ。この中間はシッカリ調整され、集中力がありパワフルな動き。馬体の張り、毛ヅヤともに良好。一連のタフな競馬で精神面での成長が見込めるし、フォーエバーヤングと同じリアルスティール産駒で距離2000メートルも歓迎。昨年のラムジェットに続きユニコーンS→東京ダービーの連破も。
ナイトオブファイアはデビューから順次距離を延ばして4連勝。京浜盃、羽田盃はナチュラルライズに瞬発力負けですが、1秒9差3着→1秒差2着と着実に前進。メンバー中、2000メートルで勝利しているのはこの馬のみ。ある程度時計の掛かるサバイバル戦になれば金星の可能性。スマイルマンボは雲取賞3着、羽田盃4着。JRAの軍門に下っていますが、ともに逃げて自己のスタイルを貫徹。ナチュラルライズが距離を意識して慎重に構え、他馬がこれをマークの漁夫の利で残り目を一考。アメージングは京浜盃5着、羽田盃5着。ワンパンチ不足していますが、ある程度抑える競馬にも目途が立っているので連下なら。
提供 ケイシュウNEWS 吉羽 孝
注記
当ページの情報は、6月10日(火)17時現在のものです。
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