牡6 JRA 新谷功一厩舎 通算20戦6勝
父:リーチザクラウン
母:エミーズプライド
母の父:キングカメハメハ
昨年の当競走では速めのペースを早々先頭から押し切っての勝利。盛岡2000mではJBCクラシック2着もあり、舞台適性については論をまたない。ややムラのある成績だが、サッといい位置を取れて古馬になってからもG1級以外では安定している。それだけに前走引っ張り切りの2番手からの急失速が気になるが、鞍上は「ノド鳴りの症状がいつもより強く感じた」とコメント。距離的にもその影響は懸念されるところだが、じっくりと間隔を空けて立て直され、中間はプール併用の調整で9日には一杯に追われて自己ベストに迫る時計をマークしている。昨年から斤量は1kg増量でも、持てる力を発揮できさえすれば舞台、メンバー的にも連覇の期待は十分。
(競馬ブック・森田昌樹)
牡7 JRA 西園正都厩舎 通算38戦8勝
父:ホッコータルマエ
母:シニスタークイーン
母の父:シニスターミニスター
主戦の酒井学騎手とのコンビが有名だが、戦法も明確。押して押して何が何でもハナを狙い、前、前で運んで後続に脚を使わせ、消耗戦に持ち込んでの粘り込む形。それが成功したのは4走前の佐賀記念。ハナを叩き、内の馬場を避けて、ハイでもスローでもない絶妙な平均ペースでの逃げから押し切った。これが7歳にして念願の重賞初制覇だった。過去、このレースに3度挑戦して7、3、8着と結果は出ていないが、スタミナが必要な坂越え2度の2000mのコース形態は合っているはず。久々で調整が気になるが、坂路でビシビシ追い切れらて、乗り込み量は豊富。攻め駆けしないので動きは目立たないが、大型でも暑い時季の仕上げの分、馬体に太めなし。
(競馬ブック・信根隆二)
牡8 川崎 内田勝義厩舎 通算36戦10勝
父:マジェスティックウォリアー
母:スペクトロライト
母の父:ディープインパクト
昨年春の川崎記念を制して以降、歯がゆいレースが続き1年以上勝利を挙げられなかったが、前走の大井記念では主導権を握り、直線も二枚腰を発揮して逃げ切りV。昨年のNARグランプリ年度代表馬が意地の走りで貫禄を示した。勢いに乗り初の盛岡遠征でJRA勢との戦いに内田勝義調教師は「右回りより左回りの方が走りがいい。馬場が軽い盛岡のダートもこの馬に合っていると」と舞台替わりを歓迎。「前走後も順調にきている。この馬のリズムで走れれば、2番手、3番手からでも競馬はできる」とトーンも上々。2戦ぶりに主戦・吉原寛人とのコンビ復活で再び中央勢撃破を狙う。
(スポーツ報知・松井中央)
牡5 JRA 寺島良厩舎 通算12戦7勝
父:ヘニーヒューズ
母:シャンドランジュ
母の父:マンハッタンカフェ
前走の名古屋グランプリは発馬で後手を踏んで後方からに。もともとゲートに不安定なところがあり、その分、成績にもムラはあるが、今年、昨年のダイオライト記念を連覇しているように、地方重賞にも実績を残している。「前走は馬場の状態もあり、難しい競馬になってしまいました。盛岡はコースも広いですし、のびのびと走れると思います。ここを目標に帰厩して仕上がりもいいですし、しっかりとこの馬の脚を使える競馬ができれば巻き返せると思います」と寺島良師。今回距離は2000mと短くなるが、中央重賞のみやこSでは1800mで勝っているように、特にマイナス材料にはならない。更なる飛躍のためにも、ここは賞金を加算して秋に備えたいところ。
(競馬ブック・三宅俊博)
牡4 兵庫 橋本忠明厩舎 通算13戦6勝
父:マクフィ
母:ノルウェーノモリ
母の父:ディープスカイ
地方全国交流重賞・六甲盃では、2着馬を9馬身ちぎる圧勝。兵庫優駿制覇を皮切りに重賞3連勝を果たした昨年の勢いは一瞬途絶えたかに思われたが、前走で見事な巻き返しを見せた。同馬を管理される橋本忠明調教師は「リフレッシュ休養の効果が大きかったと思います。今思えば、園田金盃後は一杯一杯の状態だったのかもしれません」と前回を振り返った。この中間は在厩での調整だが、最終追い切りでは余裕の手応えで好時計を記録。「乗り手が促さないと進んで行かないようなタイプでしたが、最近はその面が解消されてきましたね。トモの入りが良くなって走る姿勢も変わってきました」と師からも更なる成長を感じさせるコメント。今回に向けても「完成はまだ先だとは思いますが、現状でまったくダメとも思ってはいません。だからこその挑戦、楽しみはあります」と談。初グレード競走挑戦でも大金星を挙げる可能性は十分にある。
(中司 匡洋)
牡5 JRA 四位洋文厩舎 通算12戦5勝
父:ホッコータルマエ
母:メイショウアリス
母の父:マンハッタンカフェ
5月生まれということもあり、休養を挟んで成長を促しながら大切に使われ、着実にステップアップして、4歳秋にオープン入り。昇級緒戦のカノープスSや重賞初挑戦となったプロキオンSは厳しい戦いになったものの、立て直して臨んだブリリアントSで勝利。道中は好位馬群の中で脚をため、直線で渋太く伸びて前を捉えた。砂を被るのにも慣れてきた様子。他の馬が来ると更に脚を伸ばしていたことから、スタミナや負けん気の強さを感じ、2度の坂越えがあるこの舞台もこなせそう。左回りも問題ない。距離延長で好走できたことから、2000mは合いそう。久々の実戦だが、中間は順調に調整されており、鉄砲実績があるのも心強い。ここも上位争い可能。
(研究ニュース・森田美菜)
セン6 岩手 佐藤雅彦厩舎 通算35戦10勝
父:ドレフォン
母:エスプリドパリ
母の父:ハーツクライ
ヒロシクンは昨年、中央1勝クラスから転入。一條記念みちのく大賞典、青藍賞、トウケイニセイ記念と重賞3勝をマークして岩手競馬4歳以上最優秀馬に選出された。今季は赤松杯から始動。年度代表馬フジユージーンとの初対決が話題を呼び、見事優勝。続くシアンモア記念でもフジユージーンの追撃を完封。古馬ナンバー1に君臨した。次のテーマはみちのく大賞典2連覇だったが、同レース史に残る激しいデッドヒートの末、惜しくもハナ差で3歳リケアカプチーノに敗れた。佐藤雅彦調教師「プラス16キロだったが、しっかり乗り込んでの体重。今回は相手を讃えたいが、最後まで根性を振り絞ってくれた。みちのく大賞典2着だったが、岩手トップとして迎え撃つのが役目。マーキュリーカップを盛り上げたいと思っています」。
(松尾 康司)
注記
当ページは、7月16日現在の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、NARが特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。