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イイデケンシン
函館の新馬戦勝ちから芝路線を歩んだが、2勝目を挙げたのは12月の阪神ダート1400メートルの500万下・ポインセチア賞。そして挑んだ全日本2歳優駿JpnIでは、では、3コーナーで並びかけてきたディラクエをゴール前で突き放して完勝。芝に戻った共同通信杯は13着。遠征したUAEダービーは8着だったものの、世界のトップクラスを相手に先行するスピードを見せた。国内では全日本2歳優駿以来のダートで、あらためて力が試される。
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サクセスブロッケン
2歳11月の福島ダート1700メートルの新馬戦で2着に3秒1の大差をつけ、2歳馬のコースレコードで衝撃のデビュー。そのデビュー戦こそ逃げ切りだったものの、500万の黒竹賞、オープンのヒヤシンスステークス、端午ステークスは、いずれも好位からの抜け出しでデビューから4連勝。初めての芝への挑戦が日本ダービーで、3番人気に支持されるも、しんがり18着。ダートに戻って、あらためて圧倒的なスピードを見せつけるか。
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ナンヨーリバー
2歳夏の札幌でデビューし、3戦目の芝の未勝利戦で初勝利。その後も芝路線を使ったが思うような結果を残せず、7戦目となった今年2月にダートへ転向。その初戦こそ4着だったものの、続く500万下、オープンの伏竜ステークスを連勝。そして初の地方遠征となった兵庫チャンピオンシップJpnIIでは、スタートで出遅れながらもすぐに好位にとりつき、早めの仕掛けで完勝。ダート一線級との対戦であらためて実力が問われる。
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ユキチャン
母仔2代の白毛として注目され、デビュー2戦目の中山ダート1200メートル戦で初勝利。続く芝2000メートルのミモザ賞も勝ち、牝馬三冠への期待がかかった。オークス出走をかけて臨んだフローラステークスJpnIIは7着に敗れ、本番への出走は断念。ならばと臨んだダートの関東オークスJpnIIでは直線独走となる圧勝で、白毛馬として史上初めて重賞制覇の快挙。ジャパンダートダービーでは牝馬としての初制覇もかかる。
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スマートファルコン
ダートの新馬戦を勝ち、その後もダートの500万で2着、1着。明け3歳となって初めて芝に出走したオープンのジュニアカップでは、後方からメンバー中唯一34秒台の末脚を繰り出して勝利。その後は芝の重賞路線に進んだものの結果を残せなかった。今回は皐月賞(18着)以来の出走だが、父は大井のジャパンダートダービー、東京大賞典の両GIを制したゴールドアリュールだけに、同じ大井の2000メートルの舞台で期待がかかる。
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バンバンバンク
2歳暮れの園田ジュニアカップではアルアルアルの2着。そのアルアルアルが戦線離脱した3歳三冠の初戦菊水賞では、1番人気に推されるも9着と期待にこたえられなかった。しかし兵庫チャンピオンシップJpnIIでは5着に敗れるも地方最先着を果たすと、三冠目の兵庫ダービーでは後方を追走し、向正面からロングスパートを見せ6馬身差の圧勝。兵庫の3歳代表としてジャパンダートダービーに挑むことになる。
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ヒシウォーシイ
中央2戦未勝利で名古屋に移籍し、今年3月から7戦6勝、2着1回。その負けた一戦も中央との条件交流で中央馬に先着されたもので、東海地区の同世代相手には負けなし。そして臨んだ東海ダービーでは、単勝4番人気という評価をくつがえし、ゴール前で追い込んできたノゾミカイザー、クロスウォーターを振り切って重賞初挑戦でのダービー制覇を果たした。今回、はじめてのダート一線級との対戦でどこまでやれるか。
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ドリームスカイ
2歳時、デビュー2戦目から3連勝で臨んだ平和賞は惜しくもクビ差2着。明けて3歳ではなかなか勝ち星を挙げることができず、クラウンカップでは勝ち馬から4秒2も離される10着に沈んだ。続く東京湾カップでは最後方から直線追い込み、勝ち馬からコンマ4秒差の4着と善戦。10番人気で臨んだ東京ダービーでは、後方追走から直線一気の追い込みで、粘るモエレラッキーをクビ差で差し切り、重賞初制覇をダービーの大舞台で果たした。
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モエレラッキー
デビュー地の北海道ではフレッシュチャレンジ、続く2歳戦と2連勝。シーズン終了とともに大井に移籍。重賞初挑戦となった京浜盃では6着に敗れるも、続くクラウンカップは楽々と逃げ切って2着のヴァイタルシーズに6馬身差をつけ圧勝した。東京湾カップは3着、そして挑戦した東京ダービーは、3コーナーで早め先頭に立ち、そのまま粘り込もうとするところ、ゴール寸前でドリームスカイに差されてクビ差2着だった。
文・構成:斎藤修(サイツ)