top highlighttokusyuucloseuprensaisitemap
 

2009年
・NARグランプリ2008 表彰式典・祝賀会 スナップ写真集
・第58回川崎記念(JpnI)
 参考レース&注目馬解説
・2008年JPNサラブレッド・ランキング
・新人王争覇戦に寄せて
〜高知で腕を磨く郷間騎手&濱田騎手〜
・平成21年新春特別企画
 2大ルーキー対談
2008年
・第54回東京大賞典(JpnI)
 参考レース&注目馬解説
・全日本2歳優駿(JpnI)
 参考レース&注目馬解説
・佐々木竹見元騎手が参戦!
第2回ジョッキーマスターズ
・可能性を感じさせた、
 園田でのJBC開催
・JBCクラシック(JpnI)
 参考レース&注目馬解説
・JBCスプリント(JpnI)
 参考レース&注目馬解説
・マイルCS南部杯
 参考レース&注目馬解説
・釜山を染めるミスターピンク
・2008年上半期JPNサラブレッド・ランキング
・ジャパンダートダービー
 参考レース&注目馬解説
・帝王賞
 参考レース&注目馬解説
・コスモバルク
 3度目のシンガポール挑戦
・かしわ記念
 参考レース&注目馬解説
・“トレスマ”08年初戦レポート
 

 国内競走馬の公式格付けであるJPNサラブレッド・ランキングの2008年上半期(1月1日〜7月31日)分が8月6日、発表された。
 全体のトップは日経賞を制したマツリダゴッホで121ポンド。安田記念を圧勝したウオッカが120ポンドで続いたが、セックス・アローワンス(牝馬の減量分)を考慮すれば124ポンドとなり、実質的にはウオッカがトップとなる。

 サラブレッド・ランキングは、各馬の能力を数値化(単位:ポンド)したレーティングをランキングにまとめたもの。世界各国のトップホースのレーティングは国際ハンデキャッパー会議で協議し決定することとなっており、今回の会議は7月22〜24日に米デルマー競馬場で開催された。
 国際的なランキングとしては、年2回発表される『ワールド・サラブレッド・レースホース・ランキング(WTRR)』と、07年は6回発表された『ワールド・リーディングホース』があり、JPNサラブレッド・ランキングは前者のWTTRと同時期に発表される日本国内向けのランキング。JRAハンデキャッパーとNARレーティング担当者によって作成され、1月1日〜7月31日までに日本馬と日本の競走に出走した外国馬が対象となる。

【4歳以上・芝部門】

 昨年トップに立ったばかりのアドマイヤムーンが引退し、振り出しに戻ったチャンピオン探し。昨年末の有馬記念を制し、07年ランキングで4位タイに浮上したマツリダゴッホが日経賞を快勝、昨年と同じ121のままトップに立った。GII勝ち馬がレーティング121でトップとは異例づくめだが、得意とする中山コースでの強さは別格。香港クイーンエリザベス二世Cは6着に終わるなど、レーティングの割にまだ心もとない存在であるが、今後は他のコース攻略が評価のカギとなるだろう。
 衝撃のダービー制覇からちょうど1年、安田記念を圧勝して完全復活を果たした牝馬ウォッカが120で2位に入った。マツリダゴッホとは1ポンド差だが、セックス・アローワンス(牝馬の減量分)を考慮すれば124となり、実質的にはこちらがトップとなる。この数字は牝馬としては05年シーザリオ(米アメリカンオークス)に並ぶ最高値。あと1ポンドの上積みがあれば、レーティング上は国内の史上最強牝馬ということになる。
 その他、天皇賞・春を制したアドマイヤジュピタ、宝塚記念を逃げ切ったエイシンデピュティらが118で3位タイ。両レースともアタマ差2着惜敗のメイショウサムソンは117で6位となり、昨年の2位タイからやや後退。強豪揃いの大阪杯を逃げ切り、牡馬相手に初めて重賞を勝ったダイワスカーレットは113で17位タイ。3年連続でシンガポール航空国際Cに出走したコスモバルク(北海道)は111で26位タイだった。
 距離区分ごとのトップは、Sが高松宮記念を差し切ったファイングレインで115。Mがウォッカ120、Iが大阪杯3着のアサクサキングス115、Lがマツリダゴッホ121、Eがアドマイヤジュピタ118だった。





 
マツリダゴッホ(日経賞)

 
ウォッカ(安田記念)

【3歳・芝部門】

 重賞勝ち馬がレースごとに入れ替わり、混沌を極めたこの部門。評価の難しいレースが続くなか、NHKマイルカップ→日本ダービーを制し変則2冠馬となったディープスカイが117でトップに立った。デビュー当初は未勝利脱出に手間取ったものの、末脚勝負に徹してから本領発揮。3月のアーリントンCで3着に入ると、他馬の停滞ぶりを尻目に一気のブレイク。6番人気だった毎日杯で重賞初Vを飾ると、続くGI(JpnI)2戦は1番人気に応えて快勝し、名実ともに世代トップへと躍り出た。過去5年のうち、4年はダービー勝ち馬がそのまま年末までトップを守り切っているが、このまま秋シーズンも突っ走れるか、真価を問われるところ。
 
ディープスカイ(日本ダービー)
 2位は皐月賞を逃げ切ったキャプテントゥーレで114。3位はダービー2着のスマイルジャック113で、ともにワンチャンスを生かしての好走。4位112はNHKマイルC2着→ダービー3着のブラックシェル、クラシックまでは唯一の重賞2勝馬で皐月賞1番人気に推された(3着)マイネルチャールズの2頭。牝馬は直線での斜行が妨害行為かどうかで議論を呼んだ、オークス馬トールポピーが109でトップ。三連単の配当が700万円を超えた大波乱の桜花賞勝ち馬レジネッタは107。昨年の朝日杯フューチュリティステークスを制し、2歳トップだったゴスホークケンは3戦とも敗れ、ランキング圏外へ去った。
 距離区分ごとのトップは、SがファルコンSを勝ったダノンゴーゴーで104。Iはキャプテントゥーレ114。M・LはともにディープスカイでM112(NHKマイルC)・L117(ダービー)だった。
【4歳以上・ダート部門】

 最も順当な結果に収まったといえるのがこの部門。ドバイ壮行レースのフェブラリーSを圧勝し、GI(JpnI)4連勝のヴァーミリアンが118でトップに立った。07年と同じ順位とレーティングを守り、ダートの現役最強馬であることを改めて印象づけた格好。ドバイワールドCのシンガリ負けは不可解というしかないが、秋以降の巻き返しにぜひとも注目したい。
 2位は川崎記念で待望のGI(JpnI)初勝利を飾ったフィールドルージュ115で、こちらも昨年と同じ順位とレーティングをキープ。3位114はフェブラリーS・かしわ記念とも2着の古豪ブルーコンコルド。かしわ記念でGI(JpnI)2勝目を挙げたボンネビルレコード、ダイオライト記念・帝王賞ともボンネビルレコードを下して快勝したフリオーソ(船橋)は113で4位タイ。
 その他、帝王賞3着のコウエイノホシ(川崎)は109で7位タイ、同4着マルヨフェニックス(笠松)は108で9位タイ。佐賀記念でダートグレード競走初制覇のチャンストウライ(兵庫)は107で12位タイ。牝馬は休み明けのスパーキングレディーCを圧勝したトーセンジョウオー(船橋)が105でトップ。昨年までの2年間、牝馬トップの座を守ってきたメイショウバトラーはマリーンCを勝って103だった。
 距離区分ごとのトップは、Sが北海道スプリントCを勝ったジョイフルハートと京葉S2着のニシノコンサフォスで104。Mはヴァーミリアン118、Iはフィールドルージュ115。Lはダイオライト記念を勝ったフリオーソで112だった。




 
ヴァーミリアン(フェブラリーステークス)

 
フリオーソ(帝王賞)
【3歳・ダート部門】

 この時期は例年、ジャパンダートダービーの勝ち馬がトップを占めてきたが、今年は大異変! キャリア僅か2戦のカジノドライヴが113でトップに立った。
 カジノドライヴは2月の3歳新馬戦で持ったままの大楽勝。オーナーサイドは米クラシック挑戦を決断、2戦目にプレップレースのGIIピーターパンSを選んだところ、2着に約6馬身差をつける圧勝劇。その勝ちっぷりは強烈で、米競馬界ではケンタッキーダービーを勝ったビッグブラウンが30年ぶりの3冠なるかで盛り上がっていたが、そのビッグブラウンの最大のライバルとして浮上したほどだった。結局、脚部不安で出走回避となったのは残念な限りであるが、今後は秋の再渡米を目指して再調整されるとのこと。カジノドライヴが早くから海外に焦点を定めるのは、国内のダート戦に目ぼしいレースがないことも一因と思われるが、常識離れしたローテーションはこの馬の"規格外"を物語るもの。もし米ブリーダーズCクラシックを勝てば、クロフネ(01年ジャパンCダート125)を上回り、ダートの国内最強馬となることは確実で、今度こそ大一番の制覇なるかどうか、今から注目しておきたい。
 2位はジャパンダートダービーを圧勝したサクセスブロッケンで、カジノドライヴから1ポンド差の112。芝のダービー挑戦(シンガリ負け)は意見の分かれるところだが、ダート5戦5勝の内容は秀逸で、国内でのインパクトはこちらが上。この時期の評価としては、02年ゴールドアリュール115に続き、05年カネヒキリに並ぶ2番目の高さであり、今後ダート戦に専念するなら歴史的名馬に名を連ねる可能性は十分だ。
 上記2頭とはやや差があるが、3位はユニコーンSを勝ったユビキタスで107。ジャパンダートダービー2着のスマートファルコンは106で4位。兵庫チャンピオンシップを制したナンヨーリバーは104で5位タイ。大井の京浜盃を制したディラクエ(川崎)、関東オークスを圧勝して白毛馬初の重賞勝ちとなったユキチャンは牝馬のトップとなり、ともに103で7位タイ。
 距離区分ごとのトップは、Mがカジノドライヴ113、Iがサクセスブロッケン112。S・Lはともに該当馬なしだった。



 
カジノドライヴ(新馬戦)

 
サクセスブロッケン(ジャパンダートダービー)

 
ユキチャン(関東オークス)
文●地方競馬全国協会 レーティング担当
写真●いちかんぽ、JRA、M.S



4歳以上・芝  ※レーティング上位馬のみ掲載

ランキング
レーティング
キロ
馬  名
所属
距離区分
S M I L E
1
121
55.0
マツリダゴッホ
JRA
5
      121  
2
120
54.5
ウオッカ
JRA
4
  120      
3
118
53.5
アドマイヤジュピタ
JRA
5
        118
 
 
 
エイシンデピュティ
JRA
6
      118  
 
 
 
スーパーホーネット
JRA
5
  118      
6
117
53.0
メイショウサムソン
JRA
5
      117 117
7
116
52.5
インティライミ
JRA
6
      116  
8
115
52.0
アサクサキングス
JRA
4
    115   115
 
 
 
アドマイヤオーラ
JRA
4
      115  
 
 
 
ファイングレイン
JRA
5
115        
(以下、主な馬のみ掲載)
17
113
51.0
ダイワスカーレット
JRA
4
    113    
26
111
50.5
コスモバルク
北海道
7
    111    


3歳・芝  ※レーティング上位馬のみ掲載

ランキング
レーティング
キロ
馬  名
所属
距離区分
S M I L E
1
117
53.0
ディープスカイ
JRA
3
  112   117  
2
114
51.5
キャプテントゥーレ
JRA
3
    114    
3
113
51.0
スマイルジャック
JRA
3
      113  
4
112
50.5
ブラックシェル
JRA
3
      112  
 
 
 
マイネルチャールズ
JRA
3
      112  
(以下、主な馬のみ掲載)
7
109
49.5
トールポピー
JRA
3
      109  
11
107
48.5
レジネッタ
JRA
3
  107      
24
104
47.0
ダノンゴーゴー
JRA
3
104 104      


4歳以上・ダート  ※レーティング上位馬のみ掲載

ランキング
レーティング
キロ
馬  名
所属
距離区分
S M I L
1
118
53.5
ヴァーミリアン
JRA
6
  118    
2
115
52.0
フィールドルージュ
JRA
6
    115  
3
114
51.5
ブルーコンコルド
JRA
8
  114    
4
113
51.0
フリオーソ
船橋
4
    113 112
 
 
 
ボンネビルレコード
JRA
6
  113    
6
110
50.0
ワイルドワンダー
JRA
6
  110    
7
109
49.5
コウエイノホシ
川崎
5
    109  
 
 
 
リミットレスビッド
JRA
9
  109    
9
108
49.0
サカラート
JRA
8
    108  
 
 
 
マルヨフェニックス
笠松
4
    108  
 
 
 
ロングプライド
JRA
4
  108    
(以下、主な馬のみ掲載)
12
107
48.5
チャンストウライ
兵庫
5
    107  
23
105
47.5
トーセンジョウオー
船橋
7
  105    
 
 
 
フジノウェーブ
大井
6
  105    
27
104
47.0
アルドラゴン
兵庫
7
    104  
 
 
 
ジョイフルハート
JRA
7
104      
 
 
 
ニシノコンサフォス
JRA
8
104      
31
103
46.5
メイショウバトラー
JRA
8
  103    
37
102
46.5
ナイキアースワーク
船橋
5
    102  
 
 
 
ルースリンド
船橋
7
    102  
45
100
45.5
キングスゾーン
愛知
6
  100    


3歳・ダート  ※レーティング上位馬のみ掲載

ランキング
レーティング
キロ
馬  名
所属
距離区分
S M I L
1
113
51.0
カジノドライヴ
JRA
3
  113    
2
112
50.5
サクセスブロッケン
JRA
3
    112  
3
107
48.5
ユビキタス
JRA
3
  107    
4
106
48.0
スマートファルコン
JRA
3
    106  
5
104
47.0
シルクビッグタイム
JRA
3
  104    
 
 
 
ナンヨーリバー
JRA
3
  104    
7
103
46.5
ディラクエ
川崎
3
  103    
 
 
 
ユキチャン
JRA
3
    103  
※3歳,4歳以上ともダートには区分がありません。



★JPNサラブレッド・ランキング (定義)

(1)対象馬 1. 日本馬 日本および海外の競走に出走して、100ポンド以上の評価を得た馬。
2. 外国馬 日本の競走に出走して、100ポンド以上でかつその馬のベストの評価を得た馬。

(2)対象レース 1. 中央競馬 すべての平地重賞、オープン特別および一部の競走
2. 地方競馬 出走資格に上限のないすべてのサラ系重賞および一部の主要競走

(3)区分 2歳・3歳(芝・ダート)・4歳以上(芝・ダート)
※2歳は上半期の発表はありません。

(4)距離区分 (=Sprint) 1,000m〜1,300m
(=Mile) 1,300m超〜1,900m未満
(=Intermediate) 1,900m〜2,100m
(=Long) 2,100m超〜2,700m
(=Extended) 2,700m超〜

(5)評価単位 ポンド/キログラム併記(1ポンド≒0.453kg)

(6)備考 1. ランキング表の競走馬の所属は、原則として2008年7月31日現在
2. 牝馬の数値を牡馬と比較する際には、2歳は2ポンド、3歳以上は4ポンドを加えてください。
これは、負担重量(牝馬減量)の関係からです。

Copyright(C) 1998-NAR.All Rights Reserved.
当サイトに掲載されているすべての情報、画像等を無断で使用することを禁止します。