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スマートファルコン(JRA)
デビューから3戦はダートに出走して2勝、2着1回。その後は芝のクラシック路線を目指すも皐月賞で18着に敗れたことから再びダート路線へ。ジャパンダートダービーJpnIでは、勝ったサクセスブロッケンから3馬身半離される2着も、3着馬には8馬身もの差をつけた。続く小倉のダートオープンKBC杯では1番人気にこたえて勝利。白山大賞典JpnIIIは人気にこたえ逃げ切り勝ち。行きたがる性格からか、JBCはスプリントに出走してきた。
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バンブーエール(JRA)
芝でデビューしたが、2戦目以降はダート路線を歩む。一昨年のジャパンダートダービーGI、ダービーグランプリGIでは、ともに惜しい2着。4歳時の昨年はダートグレードで結果を残せず、10カ月の休み明けとなった今年のプロキオンステークスGIIIも4着だったが、その後はダートオープンで3連勝。特に前走のペルセウスステークスは、トップハンデながら3歳ダート路線の期待馬ユビキタスを2馬身半突き放す圧巻のレースぶりだった。
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ブルーコンコルド(JRA)
05年名古屋のJBCスプリント、06年川崎のJBCマイルを連覇。JBC3階級制覇を目指し、昨年は大井のJBCクラシックに出走したが、残念ながら4着。今年はフェブラリーステークスGI、かしわ記念JpnIともに2着だったが、マイルチャンピオンシップ南部杯JpnIで3連覇の偉業を達成するとともに、GI(JpnI)通算7勝目。今年のJBCは、あらためて1400メートルで行われる得意のスプリントに戻り、GI(JpnI)8勝目を目指す。
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メイショウバトラー(JRA)
昨年は春から夏にかけてダートグレード4連勝と勢いがあったが、今年の勝ち鞍は牝馬限定の船橋・マリーンカップJpnIIIのみ。ダートグレードでは8勝を挙げているが、いずれも勝ち鞍はGIII(JpnIII、ほかに芝のGIIIを1勝)までで、GI(JpnI)には惜しいところで手が届いていない。前走、マイルチャンピオンシップ南部杯JpnIも、直線単独で抜け出しながら、ブルーコンコルドに交わされ2着だった。
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リミットレスビッド(JRA)
ダートグレード8勝の活躍も、9歳を迎えた今年は浦和・さきたま杯JpnIIIを勝ったのみ。ただし、今年JBCスプリントが行われる園田1400メートルは得意の舞台で、兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIを連覇。特にハンデ戦として行われた昨年は59.5キロのトップハンデを背負いながら、直線鋭く伸びて差し切り勝ち。JBCは、一昨年川崎のマイルで3着、昨年大井のスプリントで4着と、好走を続けているだけに、今年はそれ以上を目指す。
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フジノウェーブ(大井)
昨年は馬インフルエンザの影響で調整が遅れ、ぶっつけで臨んだJBCスプリントで勝利。地方馬として初のJBC制覇の快挙を達成した。その後は勝ち星から見放されたが、やはり休養明けで臨んだ東京盃JpnIIを差し切って完勝。大井の1200メートルでは圧倒的な強さを見せるが、JBCスプリント連覇を目指す今年は1ハロン延びる距離に加え、大井に在籍して以降は関東圏から外に出るのは初めてという長距離輸送が課題となる。
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アルドラゴン(兵庫)
中央在籍時、07年の名古屋大賞典JpnIIIでダートグレード初制覇。今年から兵庫の所属となり、地元の六甲盃制覇後に連覇をかけて臨んだ名古屋大賞典は、メイショウトウコンにゴール前で差され惜しくも2着。その後は地元で2400メートルの兵庫大賞典も制した。9月18日、園田1400メートルのS1特別に出走し、1番人気のベストタイザンに7馬身差をつけ圧勝したことから、JBCはクラシックではなくスプリントへの出走を決めた。
文・構成:斎藤修(サイツ)