二大レジェンド対談

この帝王賞では的場さんのコンサートボーイは4コーナーで早くもバトルラインの真後ろにいましたね。

これで負けたら仕方ないって腹を括っていました。

なるほど。武さんは後ろの的場さんに気付いてましたか?

すごい気配を感じていました(笑)
バトルラインはチャンスがあると思っていましたけど、少し距離が微妙で2000mは若干長いかなと。でも上手く自分が乗ればちゃんと勝てるという気持ちがあったので。いい走りはできたけど的場さんのすごい気迫があって。

最後は地方競馬を代表する的場さんと石崎隆之騎手のデッドヒートが繰り広げられました。

まだまだお二人とも若いなと思いましたよ。

続いてはJRAの話題にまいります。12月26日に中山競馬場で有馬記念が行われますが、武さんと有馬記念といえばディープインパクト、キタサンブラック、オグリキャップで3勝を挙げています。

本当にすごいですよね。たくさん勝っているイメージがあります。

いえいえ3勝です。2着がすごく多いんですよ。7、8回(正式には8回)。
ただ勝った3頭とも引退レースだったんですよね。

名馬のラストランを有馬記念で挑む時の気持ちを教えてください。

なんか残酷な役だなと(笑)
やっぱり勝たなきゃいけないっていう思いがありますから。

オグリキャップの時はどうでしたか。

オグリキャップの時は逆で、正直僕も勝てると思ってはいなかったですから。
やっぱり調教に乗っても安田記念(結果1着)の時と比べたらその時の感じではなかったです。そんなオグリキャップのラストランに乗れるという嬉しさしかなかったです。
ただ、いざ有馬記念を走ったら、レース途中の向正面あたりで“あれ、勝てるかも?”って。

オグリキャップ/第35回有馬記念 提供:JRA

上手くいっているなって感じですね。

すごく機嫌よく走っていました。

競馬ファンの間では、「感動のラストラン」として記憶に残っています。

中山競馬場に17万人もいてファンの皆さんが興奮しているのが分かりました。