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特集

2018ヤングジョッキーズシリーズ

2018 YOUNG JOCKEYS SERIES
 本年12月27日(木)に大井競馬場、28日(金)にJRA中山競馬場で実施される『2018ヤングジョッキーズシリーズ ファイナルラウンド』への出場権をかけて、地方競馬およびJRAの若手ジョッキーが争う代表騎手選定競走が『2018ヤングジョッキーズシリーズ トライアルラウンド』です。このトライアルラウンドでの着順に応じて得た点数により、地方競馬およびJRAそれぞれの代表騎手が選ばれます。
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Trial Round

  • 6月19日(火)
  • 船橋競馬場
  • ヤングジョッキーズシリーズTR 船橋
  • ポイント表

第1戦

山本咲希到(北海道)

インテンスヒート

第2戦

北野壱哉(大井)

シュールダンス

山本咲希到騎手が人気馬を勝利に導く 北野壱哉騎手は最下位から挽回の勝利

 2年目を迎えたヤングジョッキーズシリーズ。トライアルラウンドでの成績をもとに、12月27日に大井競馬場、12月28日に中山競馬場で行われるファイナルラウンドに進むという流れは昨年と同様だが、そのファイナルへの進出者の選定方法が変更された。
 今年の順位は、地方東日本、西日本と、JRA東日本、西日本のそれぞれで、騎乗したレースのうち上位の着順を得た4競走分の合計得点にて決定。昨年は大きい着順を取ってしまうと平均得点の低下につながったが、今年は大敗があっても5回以上の騎乗があれば挽回が可能だ。今回出場予定だった大井の藤田凌騎手は負傷療養中のため、代わりに出場した櫻井光輔騎手(川崎)は8回のチャンスを得ることになった。
 それでも大半の騎手は5回または6回。獲得ポイントは1着が30点で、2着が20点、3着が15点と、上位での傾斜が大きくなっている。JRAの藤田菜七子騎手が「勝たないと厳しいんですよね」と話したように、そこは各騎手の頭のなかに入っているようだった。
 今年の出場騎手は、地方競馬が22名で、JRAが20名。昨年のファイナルラウンド総合優勝、臼井健太郎騎手(船橋)は減量騎手を卒業したため出場資格がないが、第1戦の前に「すこしでも上にという気持ちがありますから、おそらく第1戦は速い流れ。でも第2戦は1戦めの反省がある上に1800メートルですから、けっこうなスローペースになると思います」と分析。そのとおり、第1戦はスタート後の先行争いが激しくなった。
 馬場は“重”発表でもメンバー構成を考えると、前半の2ハロンが25秒2というのは速め。外枠から主導権を取ったのは北野壱哉騎手(大井)だったが、2番手集団は5頭がほぼ一団。そして2コーナーではその集団が崩れて、全体が縦長の隊列になった。
 その流れにうまく乗ることができたのは、1番人気の山本咲希到騎手(北海道)。3番手追走から最後の直線で後続を突き放す快勝は、ゴール手前20メートルほどの場所で山本騎手が馬の右の首筋を軽くたたくほどの余裕があった。
 2着には道中での2番手を守るかたちで山田敬士騎手(JRA)が入線。「馬のリズムで走れました」と、2着でも満足そうな表情を見せた。
 3着に入ったのは藤田菜七子騎手(JRA)で、昨年からの“トライアルラウンドすべてで5着以内”をここでもキープ。その騎乗ぶりには藤田騎手の騎乗馬を管理する渋谷信博調教師も感心していた。
 ひとつレースをはさんでの第2戦は、ナイター照明の下でのレース。単勝オッズは4頭が10倍以下で、最近の成績が不振のニシノムラサメが5番人気に推されていたのは、鞍上が藤田騎手だったためだろう。パドックに掲示された同騎手の応援幕は3枚。場内では大型のカメラを持ったファンの姿が目についた。
 船橋競馬場の1800メートルは、最初のカーブまで450メートルほどあるという設定。それを意識したのか、先手を取りに行ったのは上位人気の横山武史騎手(JRA)と吉井章騎手(大井)。しかし1周目のゴール板手前ではそれ以外の各馬も追いついて、先頭グループが10頭、後方に2頭というかたちになった。
 1コーナーで馬群が横に広がる展開は、見た目にもスロー。それでも向正面に入ると、徐々に全体の隊列が長くなった。そうなると、後方から差を詰めるのは難しい展開。逃げた横山騎手は3コーナーで失速し、その直後を進んでいた中越琉世騎手(川崎)と吉井騎手が並んで先頭に立ち、その後ろから北野騎手が一気に伸びてきた。
 最後の直線の入口では、ともに高知競馬場で活躍した騎手を父にもつ中越騎手と北野騎手の一騎打ち。しかし勢いは北野騎手のほうが上で、通算4勝目がトライアルラウンドでの初勝利となった。
 「でも2着のポイントは取れたのでよかったです」と中越騎手。北野騎手と中越騎手の勝負服のデザインは父から受け継いだもので、レース後に2人とも高知に縁があることを聞かれると「父同士もたぶん仲がいいと思います」(北野騎手)と笑顔を見せた。
 3着には吉井騎手が粘り込み、藤田騎手は4着とまたしても掲示板以内を確保するという安定感を披露した。
 トライアルラウンド船橋の終了時点での1位は、地方競馬(東日本地区)は山本騎手、JRA(東日本地区)は藤田騎手。しかしシリーズは始まったばかりだ。2戦とも9着だった井上敏樹騎手(JRA)は「今日はなかったことにしたいです」と話し、2戦とも8着だった木村直輝騎手(岩手)も「イマイチでしたね」と肩を落としていたが、今年のルールなら巻き返しは可能。JRA所属騎手の服色が、各騎手のデザインによる“自前”になったことを含めて、11月まで続くトライアルラウンドは注目を集めることだろう。
取材・文:浅野靖典
写真:早川範雄(いちかんぽ)

コメント

第1戦1着山本咲希到騎手
(北海道)

第1戦の前に乗せていただけましたし、左回りへの心配はなかったですね。1戦目は力量的にチャンスがある馬だったので、いい内容で勝つことができました。ゴール前で首を叩いたのはちょっと早かったかな(笑)。昨年は第1戦を勝ったのにファイナルに行けなかったので、今年はそうならないように頑張ります。

第2戦1着北野壱哉騎手
(大井)

第1戦は最下位で迷惑をかけてしまったので、第2戦も同じ厩舎の馬でしたから、その分も含めて頑張ろうと思っていました。第2戦では先頭グループのあとにつけるという、レース前に考えていたとおりに運ぶことができました。次以降のステージでも全部勝てるように、しっかりと乗っていきたいと思います。