つ、つよい!
岩手ダービーダイヤモンドカップ・不来方(こずかた)賞・ダービーグランプリへと続く、岩手3歳重賞路線のスタートとなる、重賞「阿久利黒賞」が、5月2日(日)に行われました。
桜満開の水沢競馬場の1600メートルに集ったのは11頭。しかし、直前ハイブリッジオールが競走除外となって、牝馬4頭を含む10頭によって争われることに。
前哨戦のスプリングカップを持ったままで6馬身差をつけた、ロックハンドスターが単勝1,1倍の圧倒的な支持を集め、次いでスプリングカップを2着、前走の平場戦を逃げ切ったダークライ、北海道から中央を経て転入し2戦目となるイシノウォーニングが3番人気で続きました。
ゲートが開き、ます飛び出したのはダークライ。内のイシノウォーニングも前へ行く構えを見せ、最初のコーナーはこの2頭が並んだ状態でスタンド前にやってきました。
4コーナーのポケットにゲートが設けられる、水沢の1600はスタートして200メートル程すると、4コーナーのカーブに差し掛かるため外目の枠に入った先行馬は、位置を取ろうとするとどうしてもスタンド前で脚を使わされる傾向にあるのですが・・・。
10番枠に入ったロックハンドスターはというと、鞍上の菅原勲騎手になだめられるようにしながらも、難なく3番手に取り付いて行きます。
結局1コーナーを回ったところで、イシノウォーニングがハナに立ち、差なくダークライが続くかたちで2コーナーから向う正面へ。
この2頭の直後につけたロックハンドスターでしたが、ここで前の2頭に接近、並びかけて行くではありませんか。
引っかかったのか・・・!?
一瞬そう思ったものの、全くそんな気配はありません。早めにプレッシャーをかけにいったのでしょうね。
3コーナーから4コーナーにかけては、この3頭がビッシリ横に広がった態勢で進みます。
しかし、鞍上の手応えには明らかな差が!
イシノウォーニングの南郷、ダークライの山本政の手綱は激しく動き、ロックハンドスター菅原勲はというと、ピクリとも動かない。
直線に向いてからは馬の行く気に任せて、あとはもう前後左右を確認しながらの安全運転。
それでいて・・・
2着との差は6馬身!!
着差は同じ6馬身でも、スプリングカップとは比較にならないほどの強さを見せつけられたレースでした。
相撲に例えるなら・・・
全盛期の大鵬といったところでしょうか。
(ちょいと古過ぎましたかね?)
北の湖・・・千代の富士
(まだ古いですか?)
そうなると・・・貴乃花ですかね。
(最近引退された方も強かったですけど・・、いろいろありましたから名前は出さないでおきます)
最後に菅原勲騎手のお言葉。
向正面で早めに動いて行ったのは・・・
「今後に向けて厳しい競馬をさせたかったから」とのこと。
「いずれ全国に遠征することになると思うが、強い馬たちに揉まれてもひるまずに強い馬になっていって欲しい」ともおっしゃっていました。
ロックハンドスター。
直訳すると・・・、岩手の星!
凄い馬が出てきてくれましたよ。
では、また。