JBC2020

11月3日(祝火)大井競馬場

JBCスプリントJpnⅠ

大井9R 17:10発走 右1200m

データ分析

上位人気が強いダート短距離の頂上決戦

競馬場持ち回りで実施されているJBC競走。第1回(2001年)から行われているのがクラシックとスプリント(06年川崎のみマイル)だが、地方馬としてはじめて優勝したのが大井で開催された第7回(07年)のスプリントで、フジノウェーブだった。そして前回大井での開催となった17年のスプリントで3着に入ったブルドッグボスが、19年浦和では鮮やかな差し切り勝ちを収めている。クラシックと比べ、スプリントでは地方馬の食い込みも見られる。ここでは大井で実施された過去7回の結果から傾向を探っていく。

3着以内馬21頭中19頭は4番人気以内

大井で行われた過去7回の単勝人気別成績では、1、2番人気が3着内率で70%を超えていて、1、2番人気とも3着以内に入ったのが5回、3着以内を4番人気以内馬が占めたのも5回と、とにかく堅い決着が多い。5番人気以下で3着以内に入ったのは、07年・7番人気で1着フジノウェーブ(大井)、01年・8番人気で3着フレアリングマズル(大井)のみ。上位人気の信頼度が高いレースといえる。

[表1]単勝人気別成績(大井での過去7回)

単勝人気 成績 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3-2-0-2 42.9% 71.4% 71.4%
2番人気 1-4-1-1 14.3% 71.4% 85.7%
3番人気 2-1-1-3 28.6% 42.9% 57.1%
4番人気 0-0-4-3 0.0% 0.0% 57.1%
5番人気以下 1-0-1-73 1.3% 1.3% 2.7%

近年は外枠有利が顕著

07年を除き、二桁馬番が3着以内に1~3頭入線。11年には二桁馬番が1~3着を独占するなど、近年は10番より外の好走が目立つ。

[表2]3着以内馬の馬番(大井での過去7回)

01年 03年 04年 07年 11年 15年 17年
頭数 14頭 15頭 12頭 16頭 14頭 16頭 16頭
1着 12 5 8 6 11 2 1
2着 3 4 9 9 12 6 10
3着 8 13 12 2 15 10 11

JRAの3着以内独占が4回

大井で行われた過去7回で、JRAが3着以内を独占したのが4回。地方で3着以内に入ったのは、17年3着ブルドッグボス(浦和)、07年1着フジノウェーブ(大井)、01年3着フレアリングマズル(大井)の3頭。まずはJRAに注目したい。

[表3]所属別成績(大井での過去7回)

所属 成績 勝率 連対率 3着内率
JRA 6-7-5-20 15.8% 34.2% 47.4%
地方 1-0-2-62 1.5% 1.5% 4.6%

JRAの4歳は3着内率100%

大井で行われた過去7回の年齢別成績では、3勝、2着2回、3着4回の5歳が3着内率50%の好成績。4歳は2勝を挙げ、3着内率では22.7%だが、着外はすべて地方馬で、JRAに限れば同100%。過去5回に限ると、3着以内15頭中12頭は4、5歳と比較的若い世代の活躍が目立つ。なお牝馬では、15年1着コーリンベリー、01年2着ブロードアピールが馬券に絡んでいる。

[表4]年齢別成績(大井での過去7回)

年齢 成績 勝率 連対率 3着内率
3歳 0-0-1-3 0.0% 0.0% 33.3%
4歳 2-2-1-17 9.1% 18.2% 22.7%
5歳 3-2-4-9 16.7% 27.8% 50.0%
6歳 1-0-1-15 5.9% 5.9% 11.8%
7歳 1-2-0-21 4.2% 12.5% 12.5%
8歳以上 0-1-0-17 0.0% 5.6% 5.6%

東京盃1~4着馬が6勝

大井で行われた過去7回で上位馬の臨戦過程は同じ舞台の東京盃JpnⅡ組が圧倒的に多く、7頭の勝ち馬のうち6頭が同レースから。東京盃組で3着以内に入ったのは1~4着馬のみで、特に東京盃1着馬は3勝、2着1回。同年のマイルチャンピオンシップ南部杯JpnⅠからは7頭が出走して2、3着各1回だが、その2頭とも南部杯を勝って臨んでいた。またスプリンターズステークスGⅠからの参戦も2着1回、3着2回と侮れない。

[表5]同年の東京盃出走馬の着順別成績(大井での過去7回)

着順 成績 勝率 連対率 3着内率
1着 3-1-0-3 42.9% 57.1% 57.1%
2~4着 3-1-2-10 18.8% 25.0% 37.5%
5着以下 0-0-0-27 0.0% 0.0% 0.0%

勝つのはこういう馬!

大井で行われた過去7回の勝ち馬のうち、07年のフジノウェーブ(大井)を除く6頭は、『前走が東京盃で1~3番人気かつ1~3着』という共通項があった。このレースと同舞台で実施される前哨戦で上位人気に推され、結果を残している馬が狙い。

[表6]優勝馬の『前走・単勝人気・着順』(大井での過去7回)

優勝馬 前走・単勝人気・着順
01年 ノボジャック 東京盃・1番人気・1着
03年 サウスヴィグラス 東京盃・1番人気・2着
04年 マイネルセレクト 東京盃・1番人気・1着
07年 フジノウェーブ 帝王賞・6番人気・11着
11年 スーニ 東京盃・3番人気・1着
15年 コーリンベリー 東京盃・2番人気・3着
17年 ニシケンモノノフ 東京盃・1番人気・3着

(栗田勇人)

注記

当ページの情報は、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。