JBC2020

11月3日(祝火)門別競馬場

JBC2歳優駿JpnⅢ

門別9R 17:50発走 右1800m

注目馬情報

タイセイアゲイン

牡2 JRA 松下武士厩舎 通算2戦2勝

父: パイロ
母: アーバンレジェンド
母の父: アグネスタキオン

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9月の新馬戦(中京ダート1800m)で好位から鋭く抜け出し2着に8馬身差をつける圧勝。続くプラナタス賞(東京ダート1600m)では3番人気に甘んじたが、好位から直線半ばで抜け出す強い内容で連勝。初の右回りになるが、底知れぬ魅力があり先々まで楽しみだ。

無敗の2連勝中。デビュー戦は9月の中京ダート1800mで、スタートはもっさりしていたが、無理なく好位のインを位置取る。直線で前を抜き去ろうとするタイミングで逃げ馬がラチにぶつかって落馬もあったが、先頭に立つと馬なりで後続を突き放し8馬身差で快勝。2戦目のプラタナス賞ではスタートが速く直線はこじ開けるような大人びた競馬。「好位から直線もしっかり脚を使って強い勝ちっぷり。今回は間隔が詰まっていて長距離輸送もあるので、テンションが上がりすぎないように調整しようと思います」と松下武士調教師。先行力があり、終いの脚も確か。折り合い面の心配もなく素質の高い走りを見せている。あとは初の右回りさえクリアできれば。

レイニーデイ

牡2 JRA 矢野英一厩舎 通算4戦1勝

父: ジャスタウェイ
母: マスターチアフル
母の父: ボストンハーバー

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デビューから3戦は芝のレースでいずれも掲示板外に敗れたが、4戦目でダートに挑戦し、中京ダート1800mを逃げ切って5馬身差で快勝。勝ち時計の1分54秒4は当時の2歳コースレコードで、一気の相手強化でもマイペースで行ければ粘り込みが期待できる。

芝で走ったデビューから3戦目までは、出遅れや道中他馬を気にしたりとスムーズな競馬とはいえなかったが、4戦目の前走で初のダートコースを走ると一変。先行争いを捌いてスッと先手を取ると直線ではひと追いごとにグングンと差を広げ1800mを逃げ切り勝ち。勝ち時計は1分54秒4で、従来の中京2歳レコードを0秒4更新した(その後、10月4日ロードシュトロームが1分53秒5に更新)。「調教で動いていたのでダート戦での圧勝も予測はしていた。今回は長距離輸送が鍵だが門別には対応してくれそう」と矢野英一調教師。文句なしの完勝で、ダート替わりで適性を見せ、チャンスは十分にありそうだ。

シビックドライヴ

牡2 北海道 田中淳司厩舎 通算6戦3勝

父: カジノドライヴ
母: シルバーフォックス
母の父: クロフネ

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1100mのJRA認定新馬戦は2着も、1700mに距離を延ばして2勝。その後はサッポロクラシックカップ3着、そしてJBC2歳優駿と同じ舞台の前走サンライズカップで重賞初制覇と中距離への適性は十分。前走のように早め先頭の競馬ができれば好勝負になりそうだ。

デビューから6戦とキャリアは豊富。中距離を中心に使われて、前走で本番と同じ距離のサンライズカップを勝っている経験は大きい。サンライズカップでは逃げ馬の後ろを外から追いかける2番手。2頭で差を広げる展開になったが、3コーナーで馬群が縮まると先頭に。後続からの追い上げもあったが1馬身凌ぐ強い内容でタイトルを手にした。「前回はある程度強気の競馬をしたが、ああいう競馬が合っているね。ペースも速いでしょうから、早めに動いて、力勝負に持っていきたい。スパーッと切れるというより、長くスピードを持続するタイプ」と田中淳司調教師。レースを見る限り距離経験だけでなく若馬らしからぬ、どんと構えた気性が頼もしい。

ラッキードリーム

牡2 北海道 林和弘厩舎 通算5戦3勝

父: シニスターミニスター
母: サクラスリール
母の父: ファンタスティックライト

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JRA認定新馬戦を快勝し、3戦目には1700mのJRA認定のオープンを勝利。続くJRA札幌のコスモス賞は8着だったが、地元に戻った前走のサッポロクラシックカップでは、直線最内を伸びて重賞初制覇。差し脚は堅実なことから流れひとつで好勝負が可能だ。

キャリアは5戦3勝。JRA認定の新馬戦を4馬身差で快勝したが、2戦目には重賞の栄冠賞に臨むと流れに乗りきれず後方のまま。3戦目でJRA認定のターフチャレンジを勝って札幌の芝に挑むが8着という結果に。「最初はトモの力がつききっていなかったが、徐々についてきているのがわかる。終いから確実に伸びてくるからね。レースではあきらめずに、最後まで二の脚を使ってまた伸びてくるようになっている。レースセンスを感じるね」と林和弘調教師。サンライズカップを制したシビックドライヴとは2度対戦して2勝。前走のサッポロクラシックカップでは内から勝負強さを発揮して初重賞を手にした。

ルーチェドーロ

牡2 JRA 高橋裕厩舎 通算2戦1勝

父: マクフィ
母: アラフネ
母の父: クロフネ

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函館ダート1000mの新馬戦を2歳コースレコードで圧勝。2戦目には芝の函館2歳ステークスに挑戦し、2番手からゴール前の接戦でクビ差2着に粘り込む見せ場十分の内容。今回は1800mと一気の距離延長がカギになるが、素質では引けを取らない。

衝撃的だった新馬戦。シャドーロールを着用し絶好のスタートでハナに立つと4コーナーでは後続を離していく。直線半ばではジョッキーが後ろを振り向く余裕もあったほどだ。58秒5は函館ダート1000mの2歳レコードだった。2戦目は函館2歳ステークスで芝1200m。初芝を苦にしている様子はなく2番手からの競馬で、前は捕らえたものの後続からクビ差差されて2着。芝ダートどちらにも対応力がありそう。「新馬戦では圧勝していますし、ダート替わりはOK。一気の距離延長が鍵ですが、母はマイル戦までこなしましたし、ある程度は対応できるはず。ひと息入れて馬はいい感じになっています」と高橋裕調教師。距離の課題を克服してほしい。

ブライトフラッグ

牡2 北海道 角川秀樹厩舎 通算4戦3勝

父: ヴィクトワールピサ
母: ブライトアバンダンス
母の父: Quiet American

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JRA認定新馬戦は2着惜敗だったが、2戦目を5馬身差で圧勝。その後は1700mに距離を延ばしても勢いは衰えることなく3連勝でブリーダーズゴールドジュニアカップを制覇。直線ではしぶとい面を見せており、楽に先行できれば粘り込みが十分だ。

デビューから一貫して逃げており、4戦目の前走ではブリーダーズゴールドジュニアカップ制覇。先行争いの末に先手を取りきってマイペースに持ち込んだ。後続を引きつけながらの巧みな逃げで、ゴールまで先頭のまま押し切っている。「ここまで逃げているが、自分で行くというより無理に行かせている。元々のスピードはそんなにびっくりするほどでもないが、ヴィクトワールピサの仔で気性が難しいので揉まれたことがない現段階は無理してでも行かせたい。ただ、逃げたらしぶとい。前走も交わされそうになっても粘りきった。いい根性があるんだよね」と角川秀樹調教師。一介の逃げ馬かと思いきや気性面を考えての作戦となれば、かなり奥がありそうで成長が楽しみだ。

カズカポレイ

牡2 JRA 安田隆行厩舎 通算3戦1勝

父: ドゥラメンテ
母: プリティカポレイ
母の父: クロフネ

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デビューから2戦はそれぞれ2着、3着と善戦止まりだったが、3戦目を楽に逃げ切って8馬身差で圧勝。ここまでの3戦はいずれもダート1800mを使っていることから距離適性は十分。持ち味のスピードを生かすことができれば出番がありそうだ。

新潟の新馬戦時から軽快な逃げ脚を見せ、最後は半馬身交わされてしまったが、まだ遊びながら走っているように見えた。3戦目になる前走の未勝利戦では同じくあっさり先手を取ると、ハイペースで折り合いをつけながら8馬身差ちぎっての楽勝だった。「まだ真剣に走っていないけど、そのなかでもレースぶりは使うたびに良くなっている。前走の疲れが見られなかったのでここを使うことにした。まだ伸びしろがありそう」と安田隆行調教師。未勝利を脱したばかりだが、デビューから3戦ともダート1800mを使っており、まだ余裕のあるレースぶりといい軽視はできない存在。ペースも違うメンバーの中で新たな一面を見せるかも。

プライムデイ

牡2 JRA 加藤征弘厩舎 通算4戦1勝

父: キズナ
母: ベストオブミー
母の父: ブライアンズタイム

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デビューから2戦はともに芝で8着だったが、3戦目のダート戦で2着に3秒1差をつける圧勝。続くプラナタス賞(東京ダート1600m)は、約2カ月の休み明けでタイセイアゲインの9着に敗れたが、ひと叩きされての変わり身はありそうだ。

デビューから2戦は連闘で芝1200mを走っていずれも8着だったが、3戦目にチークピーシーズを着用してダート1700m戦を走るとスタートから行き脚が違って、最後は3秒1の大差をつける悠々とした逃げ切りだった。4戦目はマイルのプラタナス賞(1勝クラス)。1番人気に推されたが、約2カ月ぶりの実戦だったせいか、好位からの競馬もいざ追い出しを図ると伸びが今ひとつ。「フットワークの回転力があまり速くないので、前走のように脚抜きの良い軽い馬場になると現状ではもうひとつ。マイルという条件も忙しかった感じがする」と加藤征弘調教師。ひと叩きされ、理想は時計のかかるタフなダートとなれば門別での変わり身も。

カイカセンゲン

牝2 大井 藤田輝信厩舎 通算2戦2勝

父: ネオユニヴァース
母: カイカヨソウ
母の父: ティンバーカントリー

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母カイカヨソウは、地方馬としてJpnIIIで3着2回、14年盛岡のJBCレディスクラシックにも出走(8着)した。新馬戦は出遅れて最後方も、直線では鋭く抜け出して快勝。続く前走は早め先頭から直線での叩き合いを制し、デビュー2連勝と素質の高さを見せている。

デビューから2戦2勝。新馬戦では強さ際立つレースぶりだったが、さすがに前走は素質馬も揃いギリギリアタマ差での勝利だった。母は東京2歳優駿牝馬、東京プリンセス賞など重賞6勝のカイカヨソウ。スピードとパワーのバランスが良く距離も幅広くこなしたが、その初仔になる。能力試験ではゲートから出ようとせず大出遅れと難しい面も出していたし、まだ子供っぽい面もあるが、きついレースをこなせたのは母親譲りのセンスの良さ。「気性的に難しさがあるので長距離輸送をうまくこなしてくれればいいが。素質は高いので落ち着いてレースができれば」と藤田輝信調教師。開花予想から開花宣言へと咲く花は大輪か。

(吉田総一郎)
(金子正彦・中川明美(協力:競馬ブック))

注記

当ページは、10月23日発表の選定馬情報に基づき作成しております。出走回避・出走取消などによりレースに出走しない可能性があります。また、当ページの情報は、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。