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〜東海ダービーを振り返って〜

 ダービーウィーク6連戦が、終わりました。梅雨入り間近でありながら、各地とも好天に恵まれ、6つの競馬場いずれも良馬場でダービーが行われました。まさしく力勝負が繰り広げられ、見応えのあるレースばかりでした。佐賀、盛岡、門別、大井、姫路、そして、名古屋の東海ダービーが、ダービーウィーク第6戦・最終戦、締めくくりの一戦になりました。


 ダービーウィーク・オリジナルファンファーレに送られ、出走馬12頭がゲートイン。さすがは、この大舞台にコマを進めた競走馬たち。実にスムーズなゲート入り。大外枠12番のメモリーキャップのゲート入りを確認して、栄光のダービー馬&ダービージョッキーを目指して、ゲートが開かれスタートしました。

 大きな出負けもなく、ほぼ揃った飛び出し。まずは最初のコーナー、1周目の3コーナーに向かっての先行争い、逃げるには絶好枠の1番ヘイハチキング、岡部誠騎手がハナを奪う。これを追って9番センゲンコスモ、小山信行騎手が二番手。大外枠12番メモリーキャップ、倉地学騎手が押して好位の外め三番手をキープ。そのうしろに、唯一の遠征馬・福山ダービー馬の6番フォーインワン、楢崎功祐騎手。福山の期待馬が、位置取りの巧さをみせる。外の五番手に10番ミキノフォルテ。これは意外な位置取りでしたが、ベテラン児島真二騎手は、この馬は初騎乗。新味を引き出そうかという動き。中団の内では、駿蹄賞勝ち馬の3番ラッキーサンライズ、戸部尚実騎手がしっかり折り合っている。その外には11番ゴールドスイング、丹羽克輝騎手。名古屋最年長ジョッキーは、この馬のデビュー戦から手綱を取り続け、気心は知れている間柄。中団から後ろに、8番ニューブラウン、安部幸夫騎手。名古屋が誇る二千勝ジョッキーが、ダービージョッキーになっていない。昨年はトウホクビジンで2着。騎乗馬の人気的には、今年も一発を狙うスタイル。そして、断然の人気である4番エレーヌ、筒井勇介騎手。後ろから4頭目の位置を追走。笠松の女傑・エレーヌと固い信頼関係で結ばれている筒井騎手が、ストライドロスを避けて、外へエスコートしていく。後方集団には、駿蹄賞2着馬の5番ホーライオーカン、柿原翔騎手。人馬ともに勢いのあるコンビ。柿原騎手にいたっては、今年は年間100勝ペースで勝ち星を量産して好調。2番オグリファイト、吉井友彦騎手。こちらは、末脚にいいものがあり、追い込み戦法でたびたび驚かせてくれる吉井騎手とは手が合いそう。さらに7番アミーズホープ、宇都英樹騎手。幅のある脚質で、乗り慣れた宇都騎手がどう操るか。こんな各馬の位置取りでペースは落ち着き1周目4コーナーへ。


 正面スタンド前、ハナに立つ1番ヘイハチキング、岡部騎手。1400mまでしか勝っていないヘイハチキングにとって、1900mのダービーは距離克服が課題。リーディングジョッキー岡部騎手が、なだらかなペースを作っていく。このヘイハチキングに3連敗している、9番センゲンコスモ、小山騎手。静かな闘志を内に秘め、眼下の敵を追っていく。三番手は併走で、内に福山の6番フォーインワン、楢崎騎手。外に12番メモリーキャップ、倉地騎手。虎視眈々とダービー連覇を狙う倉地騎手が、好ポジションを押さえる。そのあとは、ミキノフォルテ、ラッキーサンライズ、ゴールドスイングなどが中団。そのうしろの集団、内からホーライオーカン、中にニューブラウン、外にエレーヌ。後方2頭は、オグリファイト、アミーズホープ。エレーヌ&筒井騎手は、中団後ろの外の位置で、仕掛けのタイミングを計りつつ、向正面に入っていく。


 ここまでのレースの流れの中で、実況者の私が一番注意していたのが、人気馬エレーヌがどこからスパートするかということでした。ただ、その一点にだけに集中するわけにはいきません。エレーヌ以外の馬たちの動きにも気を配りながら、レースの最大のポイントになるエレーヌの動き出しに備えました。


 そして、エレーヌ&筒井騎手のスパートは向正面の中ほどでした。ここから他の馬の動きが慌ただしくなってきます。好位外を追走していたメモリーキャップが、逃げるヘイハチキングとの差を詰めにかかります。中団にいたラッキーサンライズは、このエレーヌの動きにあわせようとしますが、外にミキノフォルテがいて、エレーヌに馬体を併せることができず、2周目3コーナーで、前からバテてきたセンゲンコスモとミキノフォルテの間を捌いて上がっていきます。当のエレーヌは、ミキノフォルテの外を通って、前の2頭ヘイハチキングとメモリーキャップに急接近。前にとりつくまでの脚の速いこと。あのあたりが並の馬ではないです。さらにピッチが上がり、エレーヌとメモリーキャップの2頭が抜け出し、ヘイハチキングは後退。今度は、ラッキーサンライズが追って三番手。最後の直線へ。


 直線の攻防は、内で粘るメモリーキャップを交わして、エレーヌが先頭に立つ。外から追ってくるラッキーサンライズ。迫りくるラッキーサンライズを半馬身抑えて、エレーヌが東海ダービーを制覇。馬の力を信じきった筒井勇介騎手が、見事に初のダービージョッキーとなった。管理する山中輝久調教師は、初のダービートレーナーに輝いた。


 重賞5連勝でダービー馬となった、笠松の女傑エレーヌ。次走は、6/16の川崎・関東オークス(JpnU)に出走予定。中央馬・地元馬相手にどんな走りをみせてくれるか、楽しみです。2着馬のラッキーサンライズは敗れはしたが、駿蹄賞馬の意地を示した。3着馬のメモリーキャップも見せ場たっぷりの内容。距離克服に挑んだ4着のヘイハチキング、5着の福山ダービー馬・フォーインワンも立派な戦い振りでした。その他の出走馬たちも、ここでの経験を糧に頑張って欲しいですね。今年の東海ダービーは終わりましたが、7/14の大井・ジャパンダートダービー(JpnT)が控えています。まだ3歳ダート頂上決戦が残っています。そして、来年のダービーに向けての戦いも始っています。東海地区の2歳新馬戦も、もうすぐ。未来のダービー馬探しに、ぜひ競馬場へ。

 短い間でしたが、つたない文面にお付き合いいただき、ありがとうございました。実況者として、至らない点が多々ありますが、競馬ファンの皆様には、実況を通して私の声がお耳に届くようなことがあれば、大変嬉しく思います。






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