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藤原 健一
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〜東海ダービーを振り返って〜

2010.6.7
 ダービーウィーク6連戦が、終わりました。梅雨入り間近でありながら、各地とも好天に恵まれ、6つの競馬場いずれも良馬場でダービーが行われました。まさしく力勝負が繰り広げられ、見応えのあるレースばかりでした。佐賀、盛岡、門別、大井、姫路、そして、名古屋の東海ダービーが、ダービーウィーク第6戦・最終戦、締めくくりの一戦になりました。


 ダービーウィーク・オリジナルファンファーレに送られ、出走馬12頭がゲートイン。さすがは、この大舞台にコマを進めた競走馬たち。実にスムーズなゲート入り。大外枠12番のメモリーキャップのゲート入りを確認して、栄光のダービー馬&ダービージョッキーを目指して、ゲートが開かれスタートしました。

 大きな出負けもなく、ほぼ揃った飛び出し。まずは最初のコーナー、1周目の3コーナーに向かっての先行争い、逃げるには絶好枠の1番ヘイハチキング、岡部誠騎手がハナを奪う。これを追って9番センゲンコスモ、小山信行騎手が二番手。大外枠12番メモリーキャップ、倉地学騎手が押して好位の外め三番手をキープ。そのうしろに、唯一の遠征馬・福山ダービー馬の6番フォーインワン、楢崎功祐騎手。福山の期待馬が、位置取りの巧さをみせる。外の五番手に10番ミキノフォルテ。これは意外な位置取りでしたが、ベテラン児島真二騎手は、この馬は初騎乗。新味を引き出そうかという動き。中団の内では、駿蹄賞勝ち馬の3番ラッキーサンライズ、戸部尚実騎手がしっかり折り合っている。その外には11番ゴールドスイング、丹羽克輝騎手。名古屋最年長ジョッキーは、この馬のデビュー戦から手綱を取り続け、気心は知れている間柄。中団から後ろに、8番ニューブラウン、安部幸夫騎手。名古屋が誇る二千勝ジョッキーが、ダービージョッキーになっていない。昨年はトウホクビジンで2着。騎乗馬の人気的には、今年も一発を狙うスタイル。そして、断然の人気である4番エレーヌ、筒井勇介騎手。後ろから4頭目の位置を追走。笠松の女傑・エレーヌと固い信頼関係で結ばれている筒井騎手が、ストライドロスを避けて、外へエスコートしていく。後方集団には、駿蹄賞2着馬の5番ホーライオーカン、柿原翔騎手。人馬ともに勢いのあるコンビ。柿原騎手にいたっては、今年は年間100勝ペースで勝ち星を量産して好調。2番オグリファイト、吉井友彦騎手。こちらは、末脚にいいものがあり、追い込み戦法でたびたび驚かせてくれる吉井騎手とは手が合いそう。さらに7番アミーズホープ、宇都英樹騎手。幅のある脚質で、乗り慣れた宇都騎手がどう操るか。こんな各馬の位置取りでペースは落ち着き1周目4コーナーへ。


 正面スタンド前、ハナに立つ1番ヘイハチキング、岡部騎手。1400mまでしか勝っていないヘイハチキングにとって、1900mのダービーは距離克服が課題。リーディングジョッキー岡部騎手が、なだらかなペースを作っていく。このヘイハチキングに3連敗している、9番センゲンコスモ、小山騎手。静かな闘志を内に秘め、眼下の敵を追っていく。三番手は併走で、内に福山の6番フォーインワン、楢崎騎手。外に12番メモリーキャップ、倉地騎手。虎視眈々とダービー連覇を狙う倉地騎手が、好ポジションを押さえる。そのあとは、ミキノフォルテ、ラッキーサンライズ、ゴールドスイングなどが中団。そのうしろの集団、内からホーライオーカン、中にニューブラウン、外にエレーヌ。後方2頭は、オグリファイト、アミーズホープ。エレーヌ&筒井騎手は、中団後ろの外の位置で、仕掛けのタイミングを計りつつ、向正面に入っていく。


 ここまでのレースの流れの中で、実況者の私が一番注意していたのが、人気馬エレーヌがどこからスパートするかということでした。ただ、その一点にだけに集中するわけにはいきません。エレーヌ以外の馬たちの動きにも気を配りながら、レースの最大のポイントになるエレーヌの動き出しに備えました。


 そして、エレーヌ&筒井騎手のスパートは向正面の中ほどでした。ここから他の馬の動きが慌ただしくなってきます。好位外を追走していたメモリーキャップが、逃げるヘイハチキングとの差を詰めにかかります。中団にいたラッキーサンライズは、このエレーヌの動きにあわせようとしますが、外にミキノフォルテがいて、エレーヌに馬体を併せることができず、2周目3コーナーで、前からバテてきたセンゲンコスモとミキノフォルテの間を捌いて上がっていきます。当のエレーヌは、ミキノフォルテの外を通って、前の2頭ヘイハチキングとメモリーキャップに急接近。前にとりつくまでの脚の速いこと。あのあたりが並の馬ではないです。さらにピッチが上がり、エレーヌとメモリーキャップの2頭が抜け出し、ヘイハチキングは後退。今度は、ラッキーサンライズが追って三番手。最後の直線へ。


 直線の攻防は、内で粘るメモリーキャップを交わして、エレーヌが先頭に立つ。外から追ってくるラッキーサンライズ。迫りくるラッキーサンライズを半馬身抑えて、エレーヌが東海ダービーを制覇。馬の力を信じきった筒井勇介騎手が、見事に初のダービージョッキーとなった。管理する山中輝久調教師は、初のダービートレーナーに輝いた。


 重賞5連勝でダービー馬となった、笠松の女傑エレーヌ。次走は、6/16の川崎・関東オークス(JpnU)に出走予定。中央馬・地元馬相手にどんな走りをみせてくれるか、楽しみです。2着馬のラッキーサンライズは敗れはしたが、駿蹄賞馬の意地を示した。3着馬のメモリーキャップも見せ場たっぷりの内容。距離克服に挑んだ4着のヘイハチキング、5着の福山ダービー馬・フォーインワンも立派な戦い振りでした。その他の出走馬たちも、ここでの経験を糧に頑張って欲しいですね。今年の東海ダービーは終わりましたが、7/14の大井・ジャパンダートダービー(JpnT)が控えています。まだ3歳ダート頂上決戦が残っています。そして、来年のダービーに向けての戦いも始っています。東海地区の2歳新馬戦も、もうすぐ。未来のダービー馬探しに、ぜひ競馬場へ。

 短い間でしたが、つたない文面にお付き合いいただき、ありがとうございました。実況者として、至らない点が多々ありますが、競馬ファンの皆様には、実況を通して私の声がお耳に届くようなことがあれば、大変嬉しく思います。





〜枠順が決まって〜

2010.6.3
ダービーウィークの真っ盛り、ファンの皆様はいかがお過ごしでしょうか。白熱のレースに、一喜一憂されているのではないでしょうか。九州ダービー栄城賞はメイオウセイ、岩手ダービーダイヤモンドカップはロックハンドスター、北海優駿(ダービー)はクラキンコ。いずれも一番人気の馬が、堂々たる勝利でダービー馬に輝いた。ダービーは「運の強い馬が勝つ」と言われますが、運だけではなく、実力が伴ってのものであると思わせる、ダービーウィーク前半戦。最終戦の東海ダービーまで、実力馬が強い競馬をして、ダービー馬となる流れが続くのでしょうか?


東海ダービーの枠順が確定。出走馬を見渡してみると、リレーブログを始めた当初に想定していたものとは、多少違ってはいますけど、重賞4連勝中のエレーヌを中心に、ダービーと同じ舞台を経験済みの駿蹄賞出走組、別路線組も決して侮れず、さらには唯一の遠征馬である福山ダービー馬のフォーインワン。この馬の活躍にも注目したいですね。個性派揃いの東海ダービー、好勝負を期待せずにはいられません。


ダービーウィーク最終戦の東海ダービーは、6月4日の金曜日、名古屋競馬場で行われます。新たなダービー馬の瞬間を、ぜひともお楽しみ下さい。





〜先週の3歳戦から〜

2010.5.25
 梅雨のはしり、雨の日が多くなってきました。競馬ファンの方は、特に空模様が気になるかと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。5/30の日曜日、佐賀競馬の九州ダービー栄城賞を皮切りに、ダービー6連戦。もうダービーウイークまで数日を残すのみとなりました。各地、晴れの天気でいいコンディションの下で、ダービーが行われることを願わずにはいられません。

 今回は、先週の名古屋で行われた3歳戦から、ダービーに出走するであろう馬を、取り上げていきましょう。

 5/18、後半のレースで3歳1組の競走が2つ行われました。9レースが若鷲特別。こちらは、名古屋所属、名古屋デビュー、認定競走未勝利馬による限定戦。いわば、名古屋生え抜き馬に限ったレースです。つづく10レースは、大鷲特別。こちらは、通常の3歳1組によるレースです。
 まず、若鷲特別ですが、1600mの10頭立てで争われました。名古屋生え抜き限定戦とあって、実力差の大きいメンバー構成。その中、注目されたのは、駿蹄賞2着馬のホウライオーカン(牡・藤ヶ崎一男厩舎)で、当然のごとく、1番人気。レース序盤は、4、5番手の位置で運んで、3コーナーから4コーナーで、ずぶいところを見せ、一瞬ひやっとさせるも、直線に向いてからは、さすがの伸び脚で差し切り勝ち。この勝利が通算4勝目。この馬、デビュー初勝利まで7戦を要して、2歳時は詰めの甘さが目につく感じでしたが、4走前のJRA交流で中央馬相手に、鮮やかな差し切り勝ちを決め、イメージが一変しました。2走前の駿蹄賞は、前崩れの流れ、展開に恵まれた面も大きいですが、末脚は確かでダービー本番も侮れない一頭でしょう。


 そのあとの大鷲特別は、1400mの10頭立て。ここは、実績上位のヘイハチキング(牡・原口次夫厩舎)とセンゲンコスモ(牝・山内和明厩舎)の2頭。ともに休み明け初戦で、ヘイハチは2カ月半振り、センゲンは4カ月振りのレース。この2頭は、2度の対戦があり、いずれもヘイハチキングが逃げ切り勝ちで、ヘイハチの2勝。このレースは、3度目の対戦。センゲンにとっては、リベンジの場。好スタートを決めたセンゲンコスモが逃げて、無理せずヘイハチキングが2番手で折り合ってレースは進み、残り400mあたりで、ヘイハチがセンゲンを交わして先頭。このヘイハチを追ったのが、上り馬のスーパーキャロル(牝・藤ヶ崎一人厩舎)だったが、この追撃を抑えて、ヘイハチキングが1馬身半の差をつけて快勝。実力馬が、休み明け初戦を勝利。2着はスーパーキャロル。3着は、人気を下げていたゴールドスイング(牝・竹下直人厩舎)で、センゲンコスモは4着に敗れ、デビュー以来初めて、連を外してしまいました。
 ダービーに向けてということになると、ヘイハチキングは、1400mの距離までしか勝ち星がなく、過去1600m戦を2走して、6着と7着。1900mの東海ダービーとなると、距離延長を克服できるかどうか。一方のセンゲンコスモは、1600m戦で1着と2着が一回づつ。こっちは、距離に融通が利きそうも、同じ相手に3連敗して、叩いてからの変わり身に期待したいものの、次走に課題を残す一戦となりました。


 これでダービーへの前哨戦を終え、いざ本番に向けて、各陣営とも渾身の仕上げで挑んでくることは必至。今年も好勝負が繰り広げられるでしょう。ダービー馬誕生の瞬間を、ぜひとも名古屋競馬場、または、お近くの競馬場、場外発売所などで、お楽しみ下さい。





〜打倒エレーヌ、その先に栄光が…〜

2010.5.18
 もう早いもので、ダービーウイークまで、あと2週をきって、ダービーへのトライアルレースも、ほとんど終わって、来たるダービー本番に向け、ファンの皆様も勝ち馬検討に余念のないことかと思います。今年のダービー出走馬が、どんな顔ぶれとなるのか。これを考えるだけでも頭を悩ましてしまいます。

 先日の5/13、園田競馬場て゛行われた、のじぎく賞を優勝したのが、笠松のエレーヌ(牝・山中輝久厩舎)で重賞4連勝。通算5度目の重賞勝利。今年新設された、GRANDAME‐JAPANの3歳シーズン初代女王の座を、ほぼ確定させました。今後のエレーヌは、東海ダービー、そして関東オークスへ向かい、とりわけ、次走の東海ダービーでは、堂々の主役となり、他馬の挑戦を受ける立場。どんな走りを披露するか、一番の注目でしょう。


 今回、ご紹介しておきたいのは2頭。まずは、笠松のコロニアルペガサス(牝・山中輝久厩舎)で、こちらはGRANDAME‐JAPANの3歳シーズン、エレーヌに次ぐ、ポイント2位。この馬だけ、初代女王へ逆転の可能性が残ってはいます。
 水沢、さらには佐賀でのレースは、いずれもエレーヌの2着。この馬の長所である、長くいい脚を持続できるところを活かした、ロングスパートで、出し抜こうとするも、エレーヌの切れ味鋭い末脚に屈してしまった。さて次の対戦では、どんな手を打ってくるのか。ジョッキー次第ではありますが、出足がいいタイプには思えないものの、多少無理してでも、初めからペースを作るようなレース、先行策でないと、打倒エレーヌは厳しいのではないでしょうか。切れ勝負ではなく、スタミナ勝負に持ち込めたらと、期待してみたくなります。


 続いて、ご紹介するのが生粋の名古屋嬢である、メモリーキャップ(牝・塚田隆男厩舎)です。今年3月いっぱいは、荒木市雄厩舎の所属でしたが、荒木調教師が勇退され、4月から塚田厩舎へ転厩。
 2歳時は、デビューから無傷の3連勝の活躍。6戦4勝の好成績。勝利したレースは、2着馬にコンマ6秒差以上をつける内容。強さと脆さが同居している印象を受けました。
 年が明けて、2月に行われた笠松のゴールドジュニアで2着に入ってから、再び軌道に乗り出した。その次のレースで中央挑戦。中京競馬場で行われた、沈丁花賞でエレーヌに先着。メモリーキャップは、勝ち馬にコンマ7秒差の6着。一方のエレーヌは、勝ち馬にコンマ9秒差の9着。このレース、メモリーキャップは、内枠を最大限に活かして、コースロスなく競馬ができていました。左回りや距離の違いこそありますけど、内枠を引いて、好位のインで無理なく、レースの流れに乗れば、前走の駿蹄賞3着からの巻き返し、あってもいいと思うのですが… デビューからずっと、この馬の手綱をとっているのが、倉地学騎手。昨年はダイナマイトボディとのコンビで、初のダービージョッキーに輝きました。大舞台に強い倉地騎手。2年続けてのダービージョッキーとなれるか。人馬ともに注目のコンビです。


 今年の東海ダービーは、エレーヌが中心となるのでしょうが、他の陣営にとっては、エレーヌだけを意識するわけにも、いかないでしょう。ダービー出走馬を送り込む陣営の、練りにねった作戦が、どのように展開されていくのか、興味深くレースを追っていきたいですね。





〜気になる金沢&福山勢〜

2010.5.13
 春らしい日が、あまりなかったまま初夏へと入りましたが、ファンの皆様はいかがお過ごしでしょうか。ゴールデンウイークの開催を終えて、私はほっと一息つかせていただいている次第です。この休みの間を利用して、資料整理などをしておきたいと考えていますが、思うようにはかどらず。それも本人の意思の問題ですが。

 東海ダービーまで、早くもあと一カ月をきり、ばたばたした状態でダービー本番を迎えないように、自分に言い聞かせる意味でも、ステップレースを中心に検証しておきましょう。

 北陸・東海・中国地区交流競走でもある、東海ダービー。金沢や福山からの遠征馬たちが馳せ参じて、よりエキサイティングなレース展開となった近年。

 5/5のこどもの日に、金沢競馬場では第18回北日本新聞杯が行われ、米倉知騎手が騎乗したスマートパワー(牝・松野勝己厩舎)が、1700mを逃げ切って、重賞初制覇。スマートパワーは、東海地区のファンの方々には、聞き覚えのある馬名かと思いますが、この冬の金沢競馬との冬季交流で、1月~3月の間に名古屋競馬場で4戦して1勝。3歳1組のレースを勝利。また、名古屋のスプリングカップにも挑戦して、逃げて6着だったものの、持ち前の先行力で見せ場を作った。そういった戦歴を重ねて、地元・金沢に戻ってからは、3連勝。いずれも他馬を寄せつけない、ワンサイド勝ち。先行力に磨きがかかり、パワーアップした印象を受けます。名古屋へのコース慣れはありますし、強力な先行馬が見当たらない地元・東海勢を考慮に入れると、展開利も見込めて面白い存在になるのでは。とかく波乱を演出するのは、軽視された逃げ馬とだということは、よくあることですから。

 一方、福山競馬場では、5/2に第37回福山ダービーが行われ、昨年の2歳女王であるムツミマーベラス(牝・末廣卓己厩舎)のデビューから無傷の10連勝を阻んだ、フォーインワン(牡・松本満夫厩舎)が、楢崎功祐騎手の騎乗で、好位抜け出し快勝。地元ダービーを優勝。1800mの持ち時計を大幅に短縮し、まさに伸び盛りといった感じで成長著しい。スタートセンスも良く、レースが上手。ライバルと切磋琢磨することで、お互いを高めあっていきそうな感じが、この福山の2頭にはありますね。ムツミマーベラスにしても、これが年明け2戦目。まだまだ上積みはあるでしょうし。昨年より施行時期が2週ほど繰り上がった福山ダービー。そこから東海ダービーへ直行となれば、調整期間も余裕があり、今までと違った結果が出るかもしれません。

 遠征勢と地元・東海勢が相まみえて、今年も見どころが多い東海ダービーは、6月4日に名古屋競馬場で行われます。ぜひ、お楽しみください。





〜駿蹄賞〜

2010.5.7
競馬ファンの皆様、こんにちは。ゴールデンウイークは、お近くの競馬場、あるいは連休を利用して、遠征に出かけた方も、いらっしゃることと思います。お天気にも恵まれ、名古屋競馬のGW開催は、多くのお客様にお越しいただきました。そんな中、5/5に行われたのが、今年で49回目となる「駿蹄賞」でした。


春の3歳重賞、伝統ある「駿蹄賞」は、東海ダービートライアル競走でもあり、2着馬までに、東海ダービーへの優先出走権が与えられ、一ヶ月先の東海ダービーを占う上で、重要なレース。


今年の駿蹄賞は、傑出馬不在の混戦模様。2歳、3歳の重賞戦線を引っ張ってきた、パラダイスラビーダ(牡・新山廣道厩舎)やタンブリングダンス(牡・藤ケ崎一男厩舎)が、故障によって戦線離脱。どの馬が、ダービーへ名乗りを挙げるか、注目されました。


レースは、中団に待機していた、ラッキーサンライズ(牡・川西毅厩舎)が、4コーナー手前で、前団をひと捲り。先頭に立って、後続の追撃を押さえて、2馬身差の完勝。駿蹄賞を制し、1冠目を手にしました。2着は、後方から追い込んだホウライオーカン(牡・藤ケ崎一男厩舎)。3着は、1番人気のメモリーキャップ。


上位2頭が、東海ダービーへの優先出走権を獲得しました。終わってみれば、JRA交流の勝ち馬のワンツー決着。駿蹄賞の上位馬と、前回ご紹介したエレーヌを中心とした、東海ダービーとなりそうです。





〜今年も牝馬?〜

2010.4.30
 この春は、寒波の襲来もあって、より体調管理を気遣いながら、日々過ごしています。競馬ファンの皆様は、元気に過ごされていますか?特に、今月に入ってからは各地区のダービーへのステップレース、あるいはトライアルレースも始まり、ダービーウイークをさらに深く楽しむために、目を凝らして見ていきたいですね。(時間の許すかぎりではありますが。)


 さて、東海ダービーの有力馬として、真っ先に思い浮かぶのは、時の馬である笠松のエレーヌ(牝・山中輝久厩舎)です。今月4月だけで、重賞レース3勝。地元・笠松の新緑賞を皮切りに、水沢の留守杯日高賞、そして佐賀のル・プランタン賞を、それぞれ制し快進撃を続けています。筒井勇介騎手とのコンビで、ノリにノッテます。

 エレーヌは、道営で6戦1勝の成績を残して、笠松に転入。地元での初めてのレースは、昨年の暮れの12/30。転入2戦目となる、2歳2組の特選。距離1400m。序盤はダッシュがつかず最後方、向正面入り口から動き出し、中団にとりつき、直線5番手で外に回して差し切りを決めた。年が明けて、2度目の中央挑戦。京都・福寿草特別、芝2000mのレースで、勝ち馬にコンマ9秒差の8着と善戦。そして、人馬ともにターニングポイントになったかもしれない、園田クイーンセレクションを迎えることとなった。


 1400mの園田クイーンセレクション。エレーヌは、中団からやや後ろの位置取り。向正面から猛スパート。その脚色たるや尋常なものでなく、4コーナーでは、前団をひと捲り。直線半ばまで先頭、重賞初制覇の栄光のゴールが見えた瞬間、エレーヌが、急激に内によれて筒井騎手を振り落とし、まさかの落馬、競走中止。2番手追走していた、僚馬・コロニアルペガサス(牝・山中輝久厩舎)が、1着で駆け抜け優勝。川原正一騎手の騎乗。エレーヌと筒井騎手には、大きな試練となったが、これをバネにしたかのような以後のレース振り。大したコンビです。


 地元・笠松に戻り、2/23の3歳1組の特別を、好位抜け出して、4馬身差の完勝。再スタートを切ったエレーヌは、矛先を名古屋に向ける。雪辱の舞台に選んだのは、名古屋のスプリングカップ。中団から後方のポジション。向正面から追撃開始。好位で進めた地元・名古屋の実力馬タンブリングダンス(牡・藤ヶ崎一男厩舎)との直線での息詰まる攻防を制して、エレーヌ&筒井勇介のコンビが、嬉しい重賞初制覇を成し遂げた。このあと、中央での中京・沈丁花賞を挟んで、地元・笠松の新緑賞。好位からの競馬で、タンブリングダンスの仕掛けに合わせきって快勝。堂々たるレース運び。筒井騎手の誇らしげなガッツポーズが、印象に残りました。


 いろいろなパターンの競馬を経験してきたエレーヌ。一走ごとに強さが増してきた感じがします。さらに他馬のマークは、きつくなるでしょうが、重圧 に打ち勝ち、一段とたくましくなった姿で、ダービーの晴れ舞台に立って欲しいですね。昨年のダイナマイトボディに続く、牝馬のダービー馬となるで しょうか?





〜新鮮な気持ちで〜

2010.4.26
 はじめまして。東海地区(名古屋・笠松)で、競馬実況をさせていただいています、藤原と申します。実況は3年目ですが、ファン歴は20数年ぐらいです。中央競馬で表すと、ミスターシービーやシンボリルドルフが活躍してた頃からの競馬ファンです。

 馬券を買われるファンの方なら、数あるレースの中で「ダービー」と「有馬記念」さえ、馬券が取れたら、その1年が幸せな気分でいられると思われるファンの方、多いのではないでしょうか?ダービーウイークは6連戦。6連勝となれば最高ですけど、私の馬券センスでは、そんなことは至難の業なので、6つの内で1つだけでも当たればいいなぐらいの気持ちで。その1つが、東海ダービーだったらいいですね。

 ブログの内容は、主に実況したレースを見て感じたものが中心になるかと思います。ご覧になられる皆様には、「キミ、それは違うよ。」とか「その見方は間違っている。」など思われることもあるでしょうが、寛大な目で見ていただければ幸いです。ダービーウイークまでの短い間ですが、よろしかったらお付き合い下さい。  次回更新からは、ダービーへ向けて、有力馬あるいは個人的な期待馬を、私なりの視点で取り上げていきます。どうぞよろしくお願いします。
藤原 健一
藤原 健一
(東海ダービー担当)
名古屋・笠松で実況してます。
競馬実況も早いもので、3年目に入りました。
思い出のダービー馬:
2008年第38回東海ダービー ヒシウォーシイ
選出理由:
この年から東海地区の実況を担当。実況のフォローとして、実況席の少し後ろから、このレースを見ていました。1着馬〜4着馬までコンマ 1秒差の大接戦。ゴールへと押し寄せる迫力に圧倒された。
好レースだったこともさることながら、表彰式も華々しく行われ、競馬場の雰囲気も普段とは格段に違うものでした。これがダービーなんだと、強く脳裏に焼きつきました。
実況者として、「ダービーを担当してみたい」という意欲が芽生えた瞬間でもありました
意気込み:
日程上、ダービーウイークのトリが私。リレーだとアンカーの大役。
諸先輩方の思いが込められたバトンを、しっかり握りしめて、ゴールを駆け抜けたいです。

協賛JBCsss(順不同)
主催さがけいばみちのくホッカイドウ競馬tck 姫路名古屋(開催日順)