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ジャパンダートダービー〜マーキュリーカップ(第14回)

ジャパンダートダービーJpnI

 テスタマッタは先行集団のうしろで、一番いい位置につけました。テンが速くなったので、この位置はいいですね。ペースが速くなったことで道中も完全に折り合いがついて、4コーナーでうまく内を突いて、すべてがうまくいった感じです。
 シルクメビウスもテスタマッタのすぐ前で、ペースを考えればいいところを進めたのではないでしょうか。ゴール前は勝ったような勢いでしたが、今回は勝った馬が強すぎました。田中博康騎手も落ち着いて乗っていました。
 ゴールデンチケットはスタートで躓きました。それでもあまり影響はなかったようで、思い切って前に行きました。おそらく最初から行くつもりだったのでしょう。今回のペースで3着は、よく粘ったと思います。
 スーニはゲートの中でバタバタしていました。出遅れはしませんでしたが、レースに集中できていなかったかもしれません。道中は馬群に包まれて、ちょっと引っかかっているようでした。「短いところのほうがいいのかなあ」と内田騎手は言っていましたね。馬体を見ても短距離の体型をしています。4コーナーで内にいたので、直線で外に出さずに、テスタマッタが抜けていったあとについて行けばよかったように思うのですが。


スパーキングレディーカップJpnIII

 ラヴェリータの岩田康誠騎手は、クィーンオブキネマを行かせて、その外に出そうとしていたようですが、外からシスターエレキングが来て、さらにメイショウバトラーも来たので、結局は外に出せずラチ沿いを進むことになりました。直線でもクィーンオブキネマが粘っていたからよかったですが、もし3〜4コーナーあたりでバテてきていたら、ラヴェリータは出るところがなくなっていたかもしれません。内で包まれるレースは初めてでしょうか。それでも最後はよく伸びました。この馬は秋になったらさらに強くなると思います。
 クィーンオブキネマは、ハナに行ってマイペースに持ち込みました。思い切って行ったのがよかったと思います。
 メイショウバトラーは外枠に入って勝ちパターンのレースはしていましたが、最後伸びなかったのは年齢もあるのでしょう。
 3歳のアンペアも最後はよく伸びてきました。
 ヤマトマリオンは3コーナー手前でいい手ごたえで上がってきましたが、最後は伸びませんでした。次あたり、1800とか2000メートルとか、距離が延びれば、また走ってくるかもしれません。


マーキュリーカップJpnIII

 マコトスパルビエロの安藤勝己騎手は、すんなりハナに立って、うまくスローペースに持ち込みました。4コーナーではサカラートとスマートファルコンに並びかけられましたが、道中ずっと楽をしていたぶん、直線で伸びました。今回は、完全にこの馬のペースでした。
 スマートファルコンは3番手に控えました。ゲートを出てからもあまり仕掛けていませんし、最近はあまり前に行ってなかったので、もともと行く気がなかったのかもしれません。2コーナーから向正面では、岩田騎手はかなり引っぱっていたようですが、ペースも遅かったし、無理に抑えずにここは行かせてしまったほうがよかったように思います。それもあって、最後に伸びなかったのかもしれません。ただ、今後のことを考えれば、今回のようなレースもよかったのかもしれません。そろそろもう少し強いところとレースをしてほしいですね。
 サカラートは直線ではスマートファルコンと接戦となり、年齢を考えればよく走ったと思います。
佐々木竹見(ささきたけみ)

NAR地方競馬全国協会参与。地方競馬通算7,151勝という世界歴代6位(当時)の勝ち鞍を挙げ、2001年7月8日に騎手を引退。
 現在は地方競馬教養センターなどで後進の指導にあたる。
 
 
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