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連載

番外編 2011年3月10日(木) ハンバーグ定食 など(佐賀競馬場)

佐賀競馬場
クルミ ハンバーグ定食(800円)など

斎藤修

 「ウェブハロン」のスタートとともに始まったこのコーナー。全国の記者さんやアナウンサーさんの間を実在しない架空の(笑)バトンが繋いで早3年。今回、番外編としてそのバトンがワタクシのもとに戻ってまいりました。
 過去に紹介された逸品の数々を振り返ってみると、さすがに地元記者やアナウンサーのみなさんの紹介だけあって、「えっ!そんなのあったの?」という再発見も。当欄での紹介を参考に、その後に初めて食べてみたというのもけっこうあったりします。
 しかしながら競馬場内グルメの充実度が高いわりに、紹介された回数が少ないなあと思ったのが佐賀。佐賀の方に架空のバトンを渡してくれる人が少なかったのでしょうか。同じ九州でも荒尾が3回紹介されているのに佐賀は2回だけでした。

クルミ概観
 佐賀といえば、旅打ちの我々にとってまず目がクギ付けになるのが、正門を入ってすぐ、スタンド内の左右にある売店ではないでしょうか。薩摩揚げ系の練り物から、焼き鳥、モチ、とうもろこしなど、果てはカレーパンまで、目の前にあるものをなんでも焼いて出してくれるのに思わずテンションアップ。ワタクシも以前はそこでかなり満足していたのですが、ここ何年かのお気に入りは、指定エリアの階段を上がってすぐにある、カウンターのみの「クルミ」という洋食屋さんです。
 ここのメニューはすべて食べてみたいと思うほどなのですが、埼玉在住のワタクシにとって、さすがに佐賀競馬場に行くのはせいぜい年に1〜2度。メニュー全制覇もようやく終盤に差しかかってきたところであります。


ハンバーグ定食
 で、まず最初に感動したのがハンバーグ定食(800円)。
 あまり期待せずに注文したのですが、出てきたのは手作りと思われるハンバーグ。そしてかかっているのはオリジナルと思われるデミグラスソース。食べてびっくり。地方競馬のちょっとした食堂で出されるレベルのハンバーグじゃないですよ、これは。


とんかつ定食
 さらに驚きは続き、その度合が増したのが、とんかつ定食(800円)であります。
 このときはほかにあまりお客さんがいなかったにもかかわらず、ちょっと時間がかかったので、それはむしろ注文ごとにカツを揚げているのだろうと解釈し、その期待は膨らみました。
 なんといっても揚げ物は揚げたてが一番。本欄の第1回でワタクシが紹介した、名古屋競馬場「大島屋」の味噌カツも、当然のことながら注文ごとにカツを揚げていました。
 とんかつ定食といえば、カラリと上がったカツに、とんかつソースをかけて食べる和食風のものを勝手に想像していたのですが、出てきたものを見てビックリ。期待はいいほうに大きく裏切られました。
 カツにはすでにどっぷりとソースがかかっていて、それはキノコや玉ねぎをしっかりと煮込んだトマトソース。これはかなりちゃんとした洋食屋さんのとんかつ定食ですよ。


カツカレー
 それならばと、さらに日を変え、期待を膨らませて注文したのが、カツカレー(800円)であります。
 やはりこれも正統派洋食屋さんのカツカレー。ルーはおそらく市販のものなどではなく、小麦粉から炒めてつくったオリジナルと思われます。そしてとんかつ定食でもそうでしたが、何よりカツの肉がやわらかい。ふと見れば、カウンターの奥にある「肉叩き」に目がとまりました。肉を叩いて繊維を断ちきって柔らかくするアレですね。それゆえカツの肉はそれほど厚くはありませんが、なるほど柔らかいわけであります。

 聞いてみれば、以前は街中で食堂をやっていて、この佐賀競馬場に入ったとのこと。どこか昭和テーストがありながら、手間をかけた洋食が、すべて1000円でおつりがくる値段で食べられる。かなり満足度の高い洋食屋さんであります。


※ 本文で紹介している逸品については、取材時点のものです。 その後、値段改定やメニューが変わっている場合もございます。
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